キッチンハイターでトイレ掃除をする前に知っておきたいコツとポイント！

皆さんはトイレの黒ずみもキッチンハイターでも落とせるのはご存じでしょうか？
ハイターにはトイレ用もありますが毎回使うのでなければ洗剤の本数を増やさないためにも兼用したいですよね。
キッチンハイターは塩素系漂白剤ですから封水の周りの黒いリングやフチ裏の黒ずみやタンクの中のカビ取りに効果を発揮し除菌や消臭効果もあります。
薄めて使えば床の拭き掃除などにも使えます。
またキッチンハイターでトイレ掃除をする際の注意と「黄ばみに効果があるのか」「トイレ掃除に使っても大丈夫か」などの疑問にお答えします。
トイレハイターとの違いもご紹介しますので上手に使うコツを知ってトイレの掃除にお役立てください。

キッチンハイターの活用とトイレハイターの違い

キッチンハイターとトイレハイターはウイルス除去や除菌、消臭、汚れ落としなどができ効果が非常に似ています。
そしてどちらも「まぜるな危険・塩素系」の記載があるという特徴があります。

トイレ掃除にキッチンハイターを使っても大丈夫？

トイレ掃除にキッチンハイターは使えます。
ただしメーカーの指定する用途から外れる使い方になるため必ず自己責任で使いましょう。

ハイターは花王から出ている洗剤や漂白剤で「ハイター」の名前がつくシリーズにはキッチン・浴室用・洗濯用・トイレ用・排水口用などがあります。
いずれのアイテムも汚れをすっきり落として除菌もしてくれる頼れるアイテムです。
特に台所では除菌や漂白をすることが多いのでキッチンハイターを愛用しているご家庭は多いのではないでしょうか？

そしてトイレで塩素系漂白剤を使うことはそう度々ではありません。
普段は中性洗剤のトイレマジックリンなどでトイレ掃除するので間に合ってしまいますよね。
たまに漂白剤が必要になった時はわざわざ買うよりキッチンハイターで代用したくなるでしょう。
またトイレは比較的狭いスペースなのでいくつも洗剤を増やしたくないというのも理由の一つかもしれません。

キッチンハイターとトイレハイター の違い

キッチンハイター・キッチン泡ハイター・トイレハイターの違いを見ていきましょう。
最も大きな違いはキッチンハイターは漂白剤でトイレハイターは洗浄剤です。
漂白剤は酸化作用により汚れを分解して落とすのに対し洗浄剤は界面活性座の働きで汚れを包み込み剥がして落とすので汚れの落とし方に違いがあるのですね。
以下にボトル裏の成分を表にしておきます。

【キッチンハイター】（液体）

品名	台所用漂白剤
成分	次亜塩素酸ナトリウム（塩素系）、界面活性剤 （アルキルエーテル流酸エステルナトリウム）、水酸化ナトリウム（アルカリ剤）
液性	アルカリ性

【キッチン泡ハイター】（泡のスプレー）

品名	台所用漂白剤
成分	次亜塩素酸ナトリウム（塩素系）、界面活性剤（アルキルエーテル流酸エステルナトリウム）、水酸化ナトリウム
液性	アルカリ性

【トイレハイター】（密着ジェル）

品名	トイレ用洗浄剤
成分	界面活性剤（アルキルアミンオキシド）、水酸化ナトリウム（1％）次亜塩素酸塩
液性	アルカリ性

キッチンハイターには次亜塩素酸ナトリウム、トイレハイター次亜塩素酸塩が 含まれておりどちらも漂白作用があります。
水酸化ナトリウムはアルカリのパワーを使って汚れを落とし界面活性剤は先述の通り汚れを包み込んで剥がしとります。
漂白剤と洗浄剤の違いはありますが似た成分を含んでいるといえるのではないでしょうか。

しかし何よりの違いは液の状態にあります。
液状のキッチンハイター、泡スプレーのキッチン泡ハイター、トイレハイターは濃度のある液状（密着ジェル）です。
トイレ掃除に使うなら液状のキッチンハイターより泡スプレーの方が使いやすいといえます。
泡で出るためまんべんなく広がり便器内にも密着しやすいためです。
もう一つはかけたところが見えやすいということもあります。
液をかけやすいという点ではトイレハイターより泡ハイターの方が使いやすいといえるかもしれません。

【重要！】色物は色が抜ける可能性あり・放置時間は要注意

キッチンハイターは塩素系漂白剤です。
汚れに含まれる色素を酸化させて汚れを落とします。
つまり色がついているものは白くなってしまうということです。
洗濯の場合でも真っ白なものは塩素系漂白剤を使いますが色柄物は酸素系漂白剤を使いますよね。

トイレの便器は磁器ですので便器の色が抜けることは考えにくいのですが塩素系漂白剤のこの特徴は覚えておきましょう。

またキッチンハイターを使った時の放置時間を守ることもポイントです。
キッチン泡ハイターのボトル裏では放置時間は「除菌・消臭・ウイルス除去で2分」「漂白・ぬめり除去で5分」となっています。

トイレの黄ばみや黒ずみ汚れをキッチンハイターで落とす

トイレ掃除で落ちにくい汚れに黒ずみと黄ばみがあります。
黒ずみは黒カビと汚れ、黄ばみは尿石と尿からの色移りが考えられます。

黒ずみはキッチンハイターが得意な汚れ

長く掃除をしていない便器に現れる黒い筋やさぼったリングと呼ばれる水たまりの周りの黒ずみは何とか落としたい汚れですよね。
この汚れは黒カビとトイレの汚れやホコリなどが合わさったものです。
そして便器内に黒ずみ汚れが頻繁に表れる場合はタンクの中にも黒カビも繁殖している可能性があります。
便器をキレイに掃除してもタンク内のカビ菌のせいで気付いたらまた便器に黒ずみ汚れが復活するでしょう。

キッチンハイターで便器とタンクの黒ずみ汚れをすっきり掃除しましょう。

キッチンハイターが不得意な黄ばみ汚れ

トイレの黄ばみ汚れは主に便器の内部につく尿石があります。
便器内のフチ裏にこびりついたような汚れや水が溜まる部分の底が黄色から黄土色に変色している場合はガチガチの尿石の可能性が高いです。

尿石は尿が便器に付着して濃縮されて尿中のカルシウムなどが変質して形成されるものでトイレの悪臭の主な原因にもなります。
掃除がされないまま放置されると尿が付着するたびに積み重なってしまうのです。
初期の尿石であればこすり取ることも可能ですが固まってしまうとガチガチに石化してしまい簡単にとることができなくなります。

この尿石はアルカリ性の性質を持っているためキッチンハイターでは落としにくい汚れです。

しかし初期の黄ばみであればキッチンハイターに含まれる界面活性剤で取れる可能性もあります。

もう一つの黄ばみである尿からの色移りは便座の裏のゴムなどで起こりやすいといえます。

この色移りはキッチンハイターの漂白作用で落とすことができる汚れの一つです。

トイレ掃除にキッチンハイターを使うメリット・デメリット

トイレ掃除にキッチンハイターを使うメリットはキッチンハイターのもつ効果と使いやすさにあります。
しかしデメリットと言えないまでも尿石汚れは落ちない可能性があります。

【メリット1】ハイターの漂白効果で便器の黒ずみを撃退

便器の黒ずみの黒カビや汚れはいずれも酸性の汚れです。
キッチンハイターは強いアルカリの性質を持っているため酸性汚れを中和し緩めて落とします。
また塩素系漂白剤の働きで黒ずみを除去するのできれいな便器がよみがえります。

【メリット2】消臭と除菌で清潔なトイレを

キッチンハイターで掃除をすると汚れを落とす以外に消臭効果と殺菌効果でトイレを清潔に保てます。
またウイルス除去効果もあるため消毒の役割もしてくれます。

【デメリット】ガチガチの尿石に向いていないこと

ガチガチの尿石は酸性洗剤（サンポールなど）で落としましょう。
無理にキッチンハイターで落とそうとするよりも尿石落としの効果が高い洗剤を使う方が楽にきれいに落とせます。
ただし酸性洗剤を使うときは注意する点が一つありましてそれはキッチンハイターと混ぜないことです。
連続して使う場合はキッチンハイターを完全に洗い流して洗剤が混ざらないようにしないと有毒ガスが発生しますので気をつけて下さい。

キッチンハイターをトイレ掃除で使う手順

キッチンハイターをトイレ掃除に使う手順は難しくありません。
便器の掃除からドアや壁・床までをキッチンハイターで掃除できます。

必要な道具と薄めたキッチンハイター液の準備

【道具】

• キッチン泡ハイター
• トイレ掃除用のブラシ
• ゴム製の手袋
• 掃除用メガネ
• ペーパータオルなど（使い捨てできる物）
• バケツ
• 手動の灯油ポンプ（無くても大丈夫です）

【床の拭き掃除用のキッチンハイター液の作り方】
小さなバケツに水180ccを入れキッチンハイターを2度スプレーして混ぜる（濃度0.05％程度の次亜塩素酸ナトリウム水ができる）

キッチンハイターを使った掃除手順

1. ゴム手袋、掃除用メガネを着用してから掃除に取りかかる
   （万が一目などに入ると危険です）
2. 一度便器の水を流す
   （万が一の液だれ跡を防ぐために全体を濡らしておく）
3. 水が溜まっている周りの黒ずみにスプレーするために水位を下げる
   ※灯油ポンプなどでバケツなどの容器に移すのが一番簡単です。
   家に無い場合は水が溜まっている部分にバケツから2Lほどの水を勢いよく流し入れると水位が下がる事があります。
   もしくはトイレブラシを水底につけながら抜き差しするように水をかき混ぜると封水が少し排水され水位が下がる。
4. キッチン泡ハイターをスプレーする。
   便器のフチ裏、給水の穴、水が溜まる部分のリング用の黒ずみなどまんべんなくスプレーし最大5分置いてからトイレブラシでこすり水を流す。
5. 床の拭き掃除液にペーパータオルを浸し絞って拭き掃除をする。
   拭く場合はドアの取っ手や便座など触れる場所を先に拭いてその後便器のフタ、壁、床と順に拭いていきましょう。
   薄めたキッチンハイター液は作り置きできないため使用後はトイレに流して処分しましょう。

キッチンハイターを使ったトイレタンクの掃除

掃除をしてもすぐに便器に黒ずみが発生するような場合はタンク内に黒カビが発生している可能性がありますのでタンク内を確認してもし汚れていたら掃除をしましょう。
長らく掃除をしていない場合などは黒カビでタンク内が真っ黒というケースもあります。

タンクの掃除道具と事前の準備

• キッチン泡ハイター
• キッチンペーパー
• ゴム手袋

止水栓の閉め方
止水栓はトイレの床か壁辺りにあり蛇腹の金属ホースでタンクとつながっています。
ハンドルで開け閉めする止水栓とマイナスドライバーで操作する止水栓があります。
締め方は右回りです。
回す際に何度回したかメモを取っておくと戻す時に水の量の調整が楽で元の位置に戻すことができます。

タンクの掃除手順

1. トイレの止水栓を閉めレバーを回してタンク内の水を流します。
   タンク中を空にしてタンクのフタを開ける
2. フタを外すときは手洗いがついているタイプは手洗いのホースを外す必要があるのでゆっくり開けるように注意する。
   またフタが重いため落とさないように気をつけましょう。
3. タンク内にキッチンペーパーを貼り付けその上からキッチン泡スプレーをかける
4. 5分程度放置してキッチンペーパーを外しながら内壁の汚れをこすり取ります
5. 止水栓を開けて水がたまったらレバーを引いて水を流すことを3～4度繰り返す。
   水がたまらない上部にはゴム手袋をつけた手で水をかけ洗い流す
6. フタの後ろも汚れている場合は浴室などでキッチン泡スプレーをスプレーして放置後シャワーを流して洗い流す
7. フタの水分を拭き取り手洗いのホースをつないだら、再度トイレの水を流して手洗いから水が出るのを確認しましょう。

トイレにガチガチの尿石が残ったら？

キッチンハイターで掃除をした後に便器にガチガチに固まった尿石がある場合はキッチンハイターでは取れないでしょう。
尿石取りには酸性洗剤を使って落としましょう。
クエン酸を使って落とすことも可能ですがガチガチの尿石であれば酸性の洗剤の方が強力に尿石を落とします。
ここではサンポールを例にとります。

しつこい尿石はサンポールでパックして落とす

1. サンポールを尿石がある部分にかける
2. ①の上からトイレットペーパーを貼り付けて再度サンポールをかけて30分程放置する。
   一応、乾燥を防ぐためにトイレのフタは閉めましょう。
3. 時間が来たらペーパーを外してブラシで尿石をこすり落とす。
   もし尿石が残るようであれば洗い流してから再度サンポールを使って尿石パックをします。

キッチンハイターを使うときの注意3つ

キッチンハイターを上手に使うために注意するポイントを挙げておきましょう。

古いキッチンハイターは効果が薄い

キッチンハイターの主成分の次亜塩素酸ナトリウムは通常保管されているとゆっくり分解され濃度が薄くなっていきます。
購入したてのキッチンハイターは次亜塩素酸ナトリウムの濃度が高くて汚れ落ちや漂白効果も高いのですが長期間経過すると濃度に合わせて汚れ落ちも低下してしまうのです。
特に3年以上経過すると効果は著しく低下してしまいます。

キッチンハイターをスプレー容器で使うのはNG

泡ハイターはないけれど家にキッチンハイターがあるからこれをスプレー容器に入れたら使いやすいのでは…という考えはNGです。
ミスト状になった液体は空気中にも拡散するためキッチンハイターを吸い込んだり目に入ったりする可能性があり危険です（特に目に入ると失明の可能性もあります）

ボトルに表示されている【まぜるな危険】の意味は？

塩素系洗剤や漂白剤のボトルに大きな文字で【まぜるな危険】と書かれていいます。
これは酸性タイプの洗剤と塩素系の洗剤が混ざると人体に危険を及ぼすガスが発生するので決して混ぜないようにという注意書きです。
酸性洗剤には尿石落としの洗剤（サンポールなど）やクエン酸・食酢などがあります。

黒カビを塩素系漂白剤で掃除した後に尿石取りの洗剤を使って掃除する場合は、初めに使った塩素系洗剤を十分に洗い流してから使うか日を替えて掃除をしましょう。

トイレの汚れが取れないときは業者に依頼ですっきりキレイに

トイレの黒ずみや黄ばみ汚れが取れない時や汚れすぎていて自分では手に負えないと感じた時は業者にトイレクリーニングを依頼してみましょう。

業者にトイレ掃除を依頼するメリット

ハウスクリーニング業者にトイレ掃除を依頼するメリットは自分では取れない汚れをサッと落としてもらえることでしょう。
業者の技術とプロ用の洗剤で素人では落としきれない汚れもキレイにしてもらえますね。

もう一つのメリットは自分の時間と労力がかからないことです。
トイレの取れない汚れに悩みながら汚れと格闘するより業者に頼むと短時間ですっきりきれいにしてもらえます。

業者にトイレ掃除を依頼した費用相場は？

トイレクリーニングの費用相場は10,000円前後です。
ハウスクリーニング業者によっては広いトイレでは追加料金がかかる場合があります。
またタンクの掃除や換気扇の中の掃除は別料金のオプションになります。
タンク掃除のオプション料は3500～4000円程度が多いでしょうか。
業者によって料金設定が異なりますしホームページのメニューに記載がない業者もあります。
まずは見積りや問い合わせ時にタンク掃除をして欲しい旨を伝えてメニュー内の掃除範囲かオプションの場合の費用はいくらかかるかなどを相談しましょう。

掃除業者に依頼する時に気を付けたい事は？

トイレクリーニングに関わらず業者に依頼する時は丁寧な掃除をしてくれるところに依頼したいですよね。
まずはサイトが見やすいか料金をわかりやすく記載しているかをチェックしましょう。

また口コミやレビューが載ってるのであればその業者のスタッフの人柄や仕上がりについてリアルなコメントを見ることができるかもしれません。
そして一番大事なのが問い合わせや見積もり時の応対でしょう。
こちらの疑問などに真摯に向き合って答えてくれる業者を選ぶようにしましょう。

また忘れてはいけないのが万が一のトラブル時です。
トイレクリーニング中に破損などがあった時にもきちんと補償をしてくれる業者を選ぶことも大切ですので忘れずに確認しましょう。

賃貸物件の場合は管理会社に連絡を

賃貸物件に住んでいてトイレ掃除を業者に頼む場合は必ず大家さんか管理会社に連絡して許可をもらっておきましょう。

賃貸物件の設備にトラブルがあった時に自分の判断では交換や修理ができませんし、退去時に原状回復の義務があるので後々のトラブルにならない為にも忘れずに行ないましょう！
もしトイレを清掃中に問題が起きた場合は大家さんや管理会社へ相談が必要ですので事前に許可をもらっておくと万が一の時でもスムーズに対応できるでしょう。

トイレ掃除にキッチンハイターはとっても便利

キッチン泡ハイターを活用したトイレ掃除についてご紹介しました。
トイレの黒ずみはキッチンハイターが得意な汚れで使うと落としやすいです。
ただし用途外使用なので自己責任とはなりますが泡タイプならまんべんなくスプレーできてスプレーした箇所も見えるのはとても便利で皆さんでも使いやすいと言えるでしょう。
またキッチン泡ハイターだけで便器内の黒ずみ落としと床や壁の拭き掃除にプラスして消毒や消臭までできてしまうのは一石二鳥ですね。
しかし使う際は目や手を保護したり掃除した後はちゃんと洗い流したり拭き取ったりするのを忘れずに行ないましょう。

もしキッチンハイターで掃除してもキレイにならない場合や汚れがひどくて手に余る場合はハウスクリーニング業者にトイレクリーニングを依頼してみるのも一つの手です！