totoの水道の蛇口にあるパッキンを自分で交換する方法や品番の調べ方
水道の蛇口を自分で交換したいけど、メーカーや品番の調べ方がよく分からないという声をよく聞かれます。
またtoto製の蛇口を使用していることは分かるが、パッキンを自分で交換するには何を用意するのか分からないとお困りではないでしょうか。
そこで水道の蛇口の品番の調べ方や、一般的な蛇口のパッキンを自分で交換する方法について解説します。
また品番が分からない時の対処法や、自分で修理が可能な蛇口と、業者に依頼する方が良い蛇口の判断基準についてお教えします。
目次
メーカーや品番の調べ方とは
蛇口のパッキンを交換するために必ず必要なのは新しいパッキンや部品です。
蛇口のパッキンやカートリッジは、取り付けられている蛇口のメーカーや型番に合ったものを使用しないと水漏れが直りません。
そのためメーカーで直接購入するか、ホームセンター等でメーカーに対応する部品を購入する必要があります。
totoをはじめ、蛇口を扱う主なメーカーは以下のように複数あります。
水栓メーカー | 会社の特徴 |
---|---|
TOTO(トートー) | 日本のトイレ市場60%のシェアを誇る企業。水回りの総合メーカー。 |
LIXIL(リクシル) | トステムやINAXなど5社が統合されてできた企業。国内30%のシェアを占めている。 |
カクダイ | 明治12年の老舗水道用品の専門メーカー。幅広い水道用品を取り扱う。 |
KVK(ケーブイケー) | ホームセンターなどで取り扱いが多い、totoやリクシルに続く水道用品メーカー。 |
SANEI(サンエイ) | 水栓や浴室、トイレ用品、散水器などの製造販売メーカー。ホームセンターや通販で簡単に購入できる。 |
GROHE(グローエ) | ドイツ最大の水栓メーカーで世界に輸出されている。デザイン性が高く、日本向けの規格にあった製品生産も行う。 |
toto製の品番の調べ方
どこのメーカーもマークや品番が書いてある部分は似ていますが、ここでは6割のシェアを持つtotoの品番の調べ方を紹介します。
totoはキッチン用水栓や浴室で使われる水道、または洗面所で使われる水道と様々な種類の蛇口を製造販売しています。
totoの場合は、TOTOマークと品番ラベルが蛇口に貼ってあります。
TOTOマークは刻印で、品番ラベルは「TKHG31」や「TMGG40E」のように英語と数字の羅列で示した品番がシールになって貼られています。
ロゴマークや品番ラベルがよく貼られている場所は以下が多いでしょう。
- シングルレバー混合水栓の根元や裏側
- 壁付水栓の場合はレバーハンドルの下の土台
- スパウトの根元
- サーモスタット混合水栓の切り替えハンドルの近く
上記のように根元や裏側、または横側に刻印やラベルが貼られている場合が多いです。
toto製の場合は刻印やラベルが元々貼られていない製品もあるので、まずはくまなく蛇口を確認してみましょう。
品番が分からない場合蛇口以外で確認する方法
例えば蛇口に何も書かれていない場合、以下の方法で調べてみましょう。
- 取扱説明書を見る
- 設備と蛇口は同じメーカーが多い
- メーカーの公式サイトで確認する
一番確かなのは取扱説明書で、取扱説明書には使用する品番はもちろん、トラブル時の問い合わせ窓口の連絡先や簡単な対応方法も書かれています。
説明書にはイメージ図があるため、家においてあるのであれば探してみましょう。
次に蛇口がついている設備のメーカーが分かるならそれを調べてみましょう。
というのも洗面台がtoto製の場合、そこに使われている蛇口も同じtoto製であることが多いからです。
もうすでに一度リフォームを行っており、違うメーカーで合うものを取り付けた場合もあるので、そういった経緯がないかも調べておきましょう。
蛇口本体や蛇口が取り付けてある設備を見ても、よくわからない場合はメーカーの公式サイトで確認できます。
例えばtotoのサイトでは写真で型番を探すことができる見つかるちゃんという検索ページがあります。
他にも品番やTOTOマークがどこに刻印されているかを図で見て調べることも可能です。
品番はラベルなので、長年の使用で剥がれる可能性はありますが、マークはほとんどが刻印なのでどのメーカーかは分かるはずです。
分からない場合はメーカーに画像を添付して問い合わせを行ってください。
パッキン交換で修理できる蛇口とできない蛇口
部品やパッキンを取り寄せたとしても、自分で修理ができない水漏れであれば、意味がありません。
そこで自分でパッキンを取り寄せて修理ができる蛇口と、パッキン交換だけでは直らない蛇口について把握しておきましょう。
水漏れの状態や症状にもよりますが、次の表を参考にしてみてください。
パッキン交換で直る蛇口 | パッキン交換で直らない蛇口 |
---|---|
・単水栓・ツーハンドル混合水栓 | ・部品が手に入らない・部品や製品が生産終了している・シングルレバー混合水栓・サーモスタット混合水栓 |
屋外の庭などで使われている水だけが出る単水栓や、ハンドルがお湯と水の2個あるツーハンドル混合水栓は比較的簡単にパッキン交換ができます。
ただし、これらは本体も消耗品であることは変わらず耐用年数は約8年~10年程度です。
そのため古い単水栓やツーハンドル混合水栓の場合、パッキン交換ではなく蛇口そのものを交換した方が良い場合もあります。
一方でパッキン交換で直らない蛇口は、部品が手に入らない、もしくは生産終了している蛇口です。
生産終了しているということは、かなり前の蛇口の可能性が高いので、新しい蛇口に交換した方が良いでしょう。
また、蛇口の種類がシングルレバー混合水栓の場合はパッキン交換では直らず、カートリッジ交換が必要です。
さらにサーモスタット混合水栓は、水漏れの箇所にもよりますが開閉バルブを交換しないと直らないケースもあります。
totoの蛇口が使われている場所と蛇口の種類
toto製や他の会社の蛇口は、設置場所によって使われている蛇口の種類が異なります。
自分で蛇口のパッキンを交換するのであれば、今使われている蛇口の種類を知っておく必要があります。
多くの家庭で使用されている、設置個所ごとの蛇口の種類を見てみましょう。
台所の蛇口
台所の蛇口で多く使われているのは、シングルレバー混合水栓かツーハンドル混合水栓です。
以前は単水栓か、お湯を出す場合は瞬間湯沸かし器を設置して使用している家庭が多くありました。
単水栓やツーハンドル混合水栓のパッキン交換であれば、自分でも比較的簡単に交換が可能です。
新しい住居であればほとんどがシングルレバー混合水栓で、その場合は専門的な工具を使い、カートリッジ交換が必要になります。
シングルレバー混合水栓の中にはシャワーホースがついている物もあり、水漏れする箇所も増えるので、原因を把握するのが難しくなります。
蛇口はどんどん便利なタイプに進化していますが、その分一般の方が簡単に修理しにくくなっているのも事実です。
浴室の蛇口
浴室の蛇口で主に使われているのは、ツーハンドル混合水栓かサーモスタット混合水栓でしょう。
昔は単水栓のみがついており、お湯を沸かすのは風呂釜に設置されたガスという家も多くありました。
totoなど大手企業が混合水栓を販売し、屋外ガス給湯が普及すると、浴室の蛇口もサーモスタットが主流となりだしました。
浴室でお湯を使用していても、トイレやキッチンで水を流した際に湯温が下がるのを防げる仕組みになっています。
サーモスタット混合水栓はカランのスパウト部分ではなく、レバーや吐水口からの水漏れの場合、パッキン交換では直りません。
開閉バルブの交換が必要になるので、パッキンではない部品が必要になります。
洗面所
洗面所で使用されている水道も、浴室同様ツーハンドル混合水栓や、キッチンと同じシングルレバー混合水栓が取り付けられています。
以前は単水栓でしたが、お湯で洗えるようになってからは、totoなど大手企業がシャンプードレッサー式の洗面化粧台を販売するようになります。
それが全国的に展開され、新しいマンションでは洗面台に当たり前のように朝シャンができるよう、ホース付きのシャワーが取り付けられています。
ツーハンドル混合水栓であれば、パッキン交換は自分でも可能です。
シングルレバー混合水栓の場合は、ホースがついていると接続箇所も多くなり、簡単なパッキン交換では直らない可能性があります。
構造を詳しく調べ、カートリッジ交換で修理することで、解消されることがあります。
洗濯場
洗濯場で使われている蛇口は、用途が洗濯が多く、蛇口は単水栓で昔も今もあまり変わりはありません。
しかし蛇口とホースをつなぐ接続部分は、以前はネジで止めるタイプだったのが今は全自動の洗濯機に合わせてワンタッチタイプになっています。
これはホースが外れたとしても、緊急止水弁が内蔵されているので給水が自動でストップします。
totoをはじめ、様々なメーカーが販売し、今では当たり前のように使われています。
洗濯場の蛇口の水漏れは、ニップル部分の水漏れと蛇口自体からの水漏れがあります。
ニップル部分にもパッキンが使われているため、どちらもパッキン交換で直る可能性があります。
屋外
庭やベランダで使用されている水道は、庭の植木に水をやったり靴をサッと洗ったりするのに使う程度なので、ほとんどが単水栓です。
水栓柱や地面のBOX内に取り付けられている散水栓が一般的で、ベランダの場合は壁に取り付けられている場合があります。
単水栓のパッキン交換で直る水漏れであれば、自分でも簡単に部品を取り寄せて交換が可能です。
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自分でパッキンを交換する時に必要な部品や道具
自分でパッキン交換をする際は部品が必要ですが、蛇口に使われているパッキンは一つではないため、水漏れする所の部品を交換しなければなりません。
どんな部品を交換すれば、水漏れが解消されるのかについて紹介します。
またパッキン交換をする上で必要な工具についても見ていきましょう。
作業を行う際は、必ず止水栓を閉めてから行いましょう。
揃えておきたい道具について
蛇口のパッキン交換で必要になる工具は以下になります。
- モンキーレンチ
- ドライバー
- タオル
- 必要なパッキンや部品
- ピンセット
水栓の修理に必要な工具は他にも、モーターレンチなど専門的な工具が必要となるケースもあります。
しかしパッキン交換であれば上記の工具を揃えておけば問題ないでしょう。
単水栓の主な水漏れ箇所と交換に必要な部品
単水栓の水漏れが起こりやすい箇所は以下の3か所です。
- ハンドル部分
- 吐水口の根元
- 吐水口
ハンドル部分からの水漏れに必要なのは三角パッキンとモンキーレンチです。
ハンドルの頭のビスはモンキーレンチを使って、ハンドルを外し三角パッキンを交換しましょう。
吐水口の根元から水漏れしている場合は、パイプパッキンとモンキーレンチが必要です。
モンキーレンチで水栓と吐水口をつなぐナットを外し、中にあるパイプパッキンを交換しましょう。
パイプパッキンはパイプの太さで使用するパッキンの大きさが違うので、蛇口と同じメーカーの物を用意した方が失敗がありません。
次に吐水口から水漏れする場合には、ケレップ(コマ)とモンキーレンチを用意します。
ハンドルを外し、スピンドルを反時計回りに回すと外れるので、コマを交換することができます。
古い単水栓の場合は、スピンドルも新しいものに交換することをおすすめします。
ツーハンドル混合水栓の主な水漏れ箇所と必要な部品
ツーハンドル混合水栓の主な水漏れ箇所は以下の4か所です。
- クランクからの水漏れ
- ハンドル部分からの水漏れ
- 吐水口接続部からの水漏れ
- 吐水口からの水漏れ
クランクから水漏れする場合は、太さに合ったパッキン2個とモンキーレンチを用意します。
ツーハンドル混合水栓のクランクを外すときは、左右2か所あるのでバランスよく外してパッキンを交換しましょう。
ハンドル部分の水漏れは、止水バルブ2個とモンキーレンチ、そしてドライバーを用意します。
お湯と水のキャップを取り、ドライバーでネジを緩めたら手でハンドルを取りましょう。
中にナットがあるのでモンキーレンチで緩め、止水バルブを交換してください。
次に吐水口接続部からの水漏れに必要なのは、パイプパッキンとモンキーレンチです。
単水栓の時と同じように、接続部を外し交換しましょう。
吐水口からの水漏れは、単水栓と同じようにケレップ交換で解消されます。
ツーハンドル混合水栓の場合は、止水バルブの下にあるので同じようにコマパッキンを交換してください。
シングルレバー混合水栓のパッキン交換
シングルレバー混合水栓は、カートリッジ交換が必要だと述べましたが、パッキン交換が必要なケースもあります。
そこで簡単にパッキン交換について触れていきましょう。
シングルレバー混合水栓の水漏れの主な箇所は、レバーからの水漏れと胴体からの水漏れです。
特に水道の胴体から水漏れする場合は、カートリッジとさらにXパッキンの交換が必要になります。
シングルレバー混合水栓の水漏れを直すためには、上記の道具に加えさらに以下の道具が必要です。
- 六角レンチ
- シングルレバー混合水栓専用取り外し工具
- モーターレンチ
シングルレバーを固定しているネジは、ドライバーではなく六角レンチを使用するものが多くあります。
また、胴体部分を支えておくための専用の取り外し工具が必要になります。
家庭でよく使われているシングルレバー混合水栓は、単水栓等よりも太いので、幅が広いモーターレンチを使用しましょう。
また交換するカートリッジは、他社との互換性がないため、同メーカーの品番に合うものを使用しなければいけません。
同じtotoであっても10種類以上のカートリッジがあり、交換自体は簡単でも、工具の用意やカートリッジを選ぶ時点でつまづきがちです。
シングルレバー混合水栓の部品交換は、自信がない場合はプロにお任せしても良いでしょう。
シングルレバー混合水栓の水漏れを修理や交換する方法をまとめました
まとめ
水道の蛇口にあるパッキンを自分で交換するために、メーカーや品番の調べ方を紹介しましたが、お分かりいただけたでしょうか。
totoの品番の調べ方について述べましたが、これは他社でも同じ方法で調べることができます。
水道の蛇口を自分で交換する場合は、まずパッキン交換で直せる蛇口と直せない蛇口の違いを知っておきましょう。
また設置場所ごとに使われている蛇口の種類は異なるため、どこの場所なら自分で直せるか把握しておくと大変便利です。
そしてパッキン交換とひとくちにいっても、蛇口に使用されているパッキンは複数あります。
水漏れの箇所を知って、そこに必要なパッキンや部品はどれなのかを知ることがポイントです。
もし自信がない、工具を揃えるのが面倒な場合は無理をせず、業者に依頼すると安心です。