洗濯機の排水がつまり?水漏れ?良くある6つの原因とすぐできる対処法
皆さんは洗濯機を使用していていきなり排水エラーが起こったり、排水口から水漏れが起こった経験はありますか?まだそんな事態になった事が無い方でも、洗濯機からは排水のつまりの原因になる衣類の糸くずやホコリが洗濯をする度に出ているのでいつ起こっても不思議ではありません。またペットを飼っている場合は衣類についたペットの毛なども一緒に排水口に流れてしまいます。
また洗濯機には洗濯の際に出る糸くずやホコリをキャッチするためのフィルターがついていますが、定期的にフィルター部分の掃除をしないとそこに溜まった糸くずやホコリが原因で洗濯機から水漏れを起こす事もあります。
このように排水フィルターや排水口に糸くずやホコリ、汚れなどが溜まることで洗濯機や排水口がつまりを起こして水漏れ原因となるケースがほとんどでしょう。
ただし、排水管の不具合や洗濯機の故障が原因で水漏れする事もあるので絶対とは言い切れません。
そのため様々な要因を考えた上で水漏れの原因を探らなければなりません。
今回紹介する排水から水漏れをするときに考えられる6つの原因を参考にして、水漏れの原因を明確にしましょう。
また排水から水漏れをした直後の対処法も合わせて紹介します。
目次
洗濯場の排水口の種類はどのタイプ?
排水の水漏れの原因を探る際は、まず洗濯場の排水口の種類を知っておくのが大事となります。
排水口の種類によって水漏れの原因が異なることもあるからです。
洗濯機の排水口の種類は、主に3種類あります。
以下に3種類の排水口をまとめました。
- 防水パンタイプ
- 密閉タイプ
- 開放タイプ
近年主流なのは防水パンタイプです。
水漏れをするリスクが少ないことから多くのアパートやマンション、戸建て住宅に取り付けられています。
一方、密閉タイプや開放タイプは築年数の古い建物に採用されていることが多く、防水パンタイプに比べて排水から水漏れした場合に被害が広がるリスクが高いです。
水漏れのリスクが少ない防水パンタイプ
防水パンタイプの場合はプラスチック素材の受け皿の上に洗濯機を置きます。
排水口の位置があるのは大体受け皿の左右のどちらかです(もちろん真ん中にある場合もあります)
防水パンは大きく分けると以下の2種類あり、種類によって特徴が異なります。
防水パンの種類 | 特徴 |
---|---|
枠がある受け皿型 | 床に浸水するのを防ぐ |
四隅が出っ張っているタイプ | 床まで浸水するのを防ぐ、洗濯機や排水口の掃除をしやすくする、 |
近年採用されることが多いのは四隅が出っ張っているタイプです。
四隅が出っ張っているタイプのほうが多くのメリットを感じられるからでしょう。
また出っ張ってないタイプでもかさ上げ用の部品を購入して設置すれば嵩上げが可能な場合があります。そして設置する部品によっては振動を和らげたりする機能がある物もあるので、設置を考えられてる場合はご自宅の防水パンに適したものを探してみてくださいね。
しかし、受け皿型も四隅が出っ張っているタイプも、洗濯機まわりから水漏れをした際に被害を抑えられるという点は同じです。
戸建て住宅に多い密閉タイプの排水口
密閉タイプは洗濯機を床に直接置き、排水溝と洗濯機の排水ホースをつなぎます。
新しく建てられた建物に密閉タイプが採用されていることはほとんどありませんが、築年数の経過した建物には密閉型が採用されていることもあります。
床に直接洗濯機を置くことから、排水や洗濯ホースから水漏れをした際は床などに漏れて被害が大きくなりやすいです。
そのためどちらかと言えば戸建て住宅に採用されていることが多いのですが、稀に築年数の古いアパートなどにも取り付けられていることがあります。
もし上階に住んでいて水漏れが起きると下の階にまで被害が及ぶ恐れがあります。
そのためもし集合住宅で水漏れが起きた場合は迅速に対処しなければなりません。
密閉タイプの排水口内にも排水トラップが取り付けられているため、定期的に排水トラップの掃除をすれば詰まって水漏れするリスクを減らせます。
水漏れした際のリスクが高い開放タイプの排水口
開放タイプも密閉タイプと同様に洗濯機を床に直接置きます。
開放タイプが取り付けられているのは主に屋外ですが、築年数の古い戸建て住宅では室内に開放タイプが取り付けられていることもあります。
開放タイプと密閉タイプはどちらも直接床に洗濯機を置くタイプのため、違いがわからないという人もいるでしょう。
しかし密閉タイプと開放タイプには次のような違いがあります。
排水口のタイプ | 特徴 |
---|---|
密閉タイプ | 排水トラップがついている、排水口から出てるエルボに排水ホースを繋ぐ。 |
開放タイプ | 排水トラップがついていない、丸い穴の排水口に排水ホースを差し込む |
密閉タイプの排水口からはエルボというパーツが出ていますが、開放タイプの排水口はただの丸い穴です。
そのため密閉タイプと開放タイプの違いにすぐに気付けるでしょう。
開放タイプは排水ホースがズレやすかったり、害虫や臭気が上がってきてしまう事があります。
水漏れをしたときに考えられる6つの原因
ここからは洗濯機の排水から水漏れをした際に考えられる原因を紹介していきます。
それぞれの原因を作りやすい排水口の種類も合わせて確認しましょう。
水漏れの6つの原因 | 原因を作りやすい排水口のタイプ |
---|---|
排水トラップがつまっている | 防水パンタイプ、密閉タイプ |
ホースバンドが緩んでいる | 防水パンタイプ、密閉タイプ |
排水管がつまっている | 全タイプ |
排水桝がつまっている | 全タイプ |
木の葉やゴミがつまっている | 全タイプ(特に開放タイプ) |
排水口内部の凍結 | 防水パンタイプ、密閉タイプ |
洗濯排水の水漏れの原因で多いのは排水トラップのつまりです。
そのため自分で水漏れの修理をする際はまず排水トラップを確認しましょう。
水漏れを予防するためには定期的に排水トラップの掃除をすることが大切です。
水漏れの原因で代表的なのは排水トラップのつまり
排水トラップとは排水管から虫や嫌な臭いが侵入するのを防ぐためのパーツです。
洗濯機の排水トラップは上から順番に以下のような構造になっています。
- ゴムエルボ
- ロックナット
- 化粧カバー
- 枠
- ワン
洗濯機の排水トラップの場合はワンという部分に水を溜めて虫や悪臭の侵入を防いでいます。
しかしU字型のためカーブの部分に糸くずやホコリが溜まりやすいという特徴があります。
そのため定期的に排水トラップを分解してお掃除をしていない場合は、排水トラップがつまることによって排水が流れず水漏れが起きてる可能性が高いです。
大惨事になる可能性が高いホースバンドの緩み
ホースバンドが緩んでいることで排水トラップから水漏れをすることもあります。
ホースバンドとはゴムエルボと排水ホースをつなぐ、水漏れを防ぐための重要なパーツです。
以下のような場合はホースバンドが原因で水漏れするリスクが高くなります。
- ホースバンドが緩んでいる
- ネジがかみ合っていない
- ネジが緩んでいる
ホースバンドが緩んでいると水漏れが起こる場合があります。
洗濯機を長年使用しているケースだけでなく、洗濯機を取り付けたばかりのケースでも油断できません。
洗濯機を床に直接置くタイプの場合はネジでゴムエルボを固定するケースがほとんどです。その場合はネジがかみ合っていなかったりネジが緩んでいたりすると水漏れが起こります。
洗濯機を床に直接置いている場合は、水漏れするとそのまま床に水が流れてしまうため大惨事になりやすいです。
排水トラップが原因でない場合は排水管のつまりを疑う
排水トラップの先にある排水管のつまりが原因で水漏れすることもあります。
一般的には排水トラップが糸くずやホコリなどを受け止めるため、排水管に糸くずやホコリの塊ができることはほとんどありません。
しかし石鹸カスや皮脂などは排水トラップを通り抜けて排水管まで流れることがあります。
長年同じ排水管を使っている場合は石鹸カスや皮脂が何層にもなり、そこに微細な糸くずやホコリが付着して水が流れにくくなっている疑いがあります。
排水トラップの掃除をしても水漏れが解消されない場合は、排水管のつまりを疑いましょう。
また排水トラップがついていない開放タイプの排水口の場合は洗濯ホースから流れてきたものがそのまま排水管に流れるため、排水管のつまりが起こりやすいです。
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戸建て住宅の場合は排水桝がつまっている可能性がある
排水トラップと排水管に汚れやゴミの塊がないのにもかかわらず排水から水漏れがある場合は、排水桝がつまっている可能性があります。
排水トラップと排水管の状態を確認すれば排水桝を確認したほうが良いか否かがわかりますが、排水管の状態を自分で確認するのは難しいです。
そのため排水トラップの掃除をしても水漏れが解消されない場合は排水桝も確認しましょう。
集合住宅では業者が定期的に排水桝の掃除をしますが、戸建て住宅の場合は自分で掃除をしなければなりません。
定期的に掃除をしてても洗濯場の排水口から水漏れしてきた場合は、排水桝がつまっている可能性があると言う事です。
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ゴミの蓄積による排水トラップや排水菅のつまり
屋外に洗濯機を置いている開放タイプの排水口の場合は、ゴミや木の葉などが排水まわりに溜まりやすいです。
こまめに掃除をしていれば排水がつまるほどゴミが溜まることはありませんが、面倒だからと掃除を後回しにしていると排水がつまりやすくなります。
仮に戸建て住宅であれば外に置いてある洗濯機から水漏れをしても慌てることはないでしょうが、集合住宅の場合は他の住人に迷惑をかけてしまいます。
そのため水漏れが起きたらすぐに対処して水漏れを解消しなければなりませんね。
水漏れを防ぐために大切なことはやはりこまめに掃除をすることです。
排水口を覆うビニール製のプレートなどを利用してゴミが入らないようにしても良いでしょう。
冬場は凍結による水漏れの可能性も
寒い季節は溜っていた水が凍結し水漏れが起こる可能性もあります。
凍結しやすいのは以下の部分です。
- 排水トラップ
- 排水ホース
- 洗濯機本体
特に寒さが厳しい地域に住んでいる場合や洗濯機を外に置いている場合は凍結する可能性があります。また寒い地域で排水管内に水が溜まってる場合は排水管が凍結することもあります。
同じ地域に長く住んでいる場合は凍結への備えができているかもしれません。
しかし引っ越しをしてこれまでと環境が変わった場合などは、対策をしなかったり対策法がわからなかったりすることも珍しくありません。
そのため排水トラップや排水ホース、排水管が凍結することもあります。
寒冷地では給水管が凍結して破損する可能性もあります。東京都水道局も水道管の凍結について注意を呼び掛けています。
水漏れを発見したときにすぐできる対処法
水漏れを発見したらそれ以上被害が大きくならないようにすぐ対処しなければなりません。
ここでは水漏れを見つけた直後にとるべき行動を紹介します。
どれも当たり前の方法だと思うかもしれませんが、実際に水漏れを見つけたときはパニックになって身動きがとれなくなることも珍しくありません。
今後の水漏れに備える場合は対処法を把握しシミュレーションしておけば、いざというときも迅速に対処できます。
まずは洗濯機の電源を切る
まずは洗濯機の電源を切りましょう。
給水ホースから水漏れがある場合は、自動で給水がストップする給水ホースを使っていれば自動的に給水がストップします。
しかし排水から水が溢れていても洗濯機はいつもと同じように作動します。※排水エラーが出る場合もあります。
水を止めないと新しい排水が流れてきて被害が大きくなってしまう事もあるので、すぐに洗濯機の電源を切って洗濯ホースからの排水を止めることが大切です。
雑巾で溢れた水を拭く
洗濯機の電源を切ったら排水口から溢れた水を拭きましょう。
特に床にまで被害が及んでいる場合は迅速に水を拭き取らなければなりません。
以下を参考にして床をきれいにしましょう。
①雑巾やタオルで溢れた水を拭き取ります。
②すべての水を拭き取ったら乾いた雑巾に消毒用のスプレーを吹きかけて床を拭きましょう。
③窓を開けたり扇風機をまわしたりして床の水分を蒸発させます。
賃貸住宅に住んでいる場合は床に溢れた水を拭き取ったら、管理会社か大家さんに連絡をしましょう。
凍結の場合はぬるま湯をかける
凍結によって水漏れが起きている場合は解凍しなければなりません。
洗濯機の電源を切って排水口から溢れた水を拭いたら、以下のようにして解凍しましょう。
①40度以下のぬるま湯を用意します。
②凍結していると思われる部分に用意したお湯をかけましょう。
③上記を何度か繰り返します。
ここで重要なのはぬるま湯を使うということです。
熱湯をかけると排水トラップや排水ホースなどに亀裂が入る可能性があるため、熱湯は使用しないようにしましょう。
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まとめ
洗濯機の排水から水漏れしたらすぐ洗濯機の電源を切ったり溢れた水を拭いたりして、被害が大きくなるのを防ぐ必要があります。ただ、排水からの水漏れであれば使わなければそれ以上漏れてはこないので、プラスチックの受け皿や床に溢れた水をきれいに拭き取ったらその後の対処法を考えましょう。
水漏れを解消するためには原因を明確にしなければなりませんね。
まずは排水口のタイプを確認しましょう。
一般的には防水パンタイプか密閉タイプのどちらかに該当するケースが多いです。
防水パンタイプと密閉タイプは排水トラップのつまりが原因で排水から水漏れをすることがほとんどです。
しかし開放タイプには排水トラップがついていませんので、排水管や排水桝のつまりが濃厚になります。
とは言え洗濯機の排水から水漏れが起きたとしても、ほとんどのケースでは自分で解消できます。
ただし排水管のつまりや凍結は自分で解消できない可能性が高いため、排水トラップや排水桝のつまりを解消したりホースバンドを締め直したり解氷したりしても水漏れが解消されない場合は業者に相談しましょう。