グローエ製の水栓から水漏れが起きた時の対処法は?修理や交換方法
グローエはドイツを拠点としたメーカーで、水栓器具の製造を手掛けています。
海外メーカーではあるもののシンプルでおしゃれなデザインのため、日本の住宅ともよく合います。
また日本の水道規格に合わせて作られているため、日本国内でもシェアが広がっています。
グローエ製から水漏れした際の対処法は、基本的に国内メーカーの場合と一緒です。
まずは止水栓を閉めて状態を落ち着かせ、そこから必要な修理を施しましょう。
修理パーツに関しても、公式ホームページから取り寄せることが可能です。
具体的な修理手順について詳しく解説していきます。
目次
グローエ製水栓の特徴と主な水漏れ理由
グローエは国内メーカーではないため、普段耳にすることの少ないメーカーではないでしょうか。
よってまずはグローエとはどのようなメーカーなのか、特徴を把握していきましょう。
グローエの魅力も含めてご紹介します。
また、グローエ製の水栓も、国内メーカー同様に水漏れすることがあります。
水漏れした際に考えられる理由は、メーカーによる違いはあまり関係なく、基本的には国内メーカーと同様です。
なぜ水漏れが起きるのか、その理由についても掘り下げて見ていきましょう。
グローエの会社概要
グローエはドイツで誕生した、水回り設備の会社です。
現在はドイツ以外にも拠点を構えており、ポルトガルやタイにも製造工場を有してします。
特筆すべき点としては、世界トップレベルのシェア数を誇るところです。
欧州ではナンバーワンメーカーとして知名度が高く、世界規模で見ても水回り大手メーカーの一つではあります。
日本では国内メーカーほど有名な訳ではありませんが、デザイン性の高さから近年の住宅に用いられることも多いです。
近年では徐々にその名が浸透しているため、グローエ水栓の国内シェア率も上昇傾向にあります。
日本国内でも使用可能
グローエは海外メーカーですが、日本国内でも使用可能です。
きちんと日本の水道規格向けの商品を製造しているため、特に工事などを施さなくてもグローエの製品を楽しむことができます。
従来ですと海外製品を使用したい場合、その規格に合うような設置工事をおこなう必要がありました。
また、交換時の部品調達なども輸入となることから手間が多く、気軽に選びにくいのが実情でした。
このような手間なくグローエ製品を使えるため、他の国内メーカーを選ぶのと同じような感覚で選ぶことが可能です。
グローエの日本法人は、あの国内有名メーカーLIXILのグループに属しているんですよ
グローエ水栓の魅力は?
グローエ水栓の魅力は、何といっても洗練された美しさにあります。
デザイン性が極めて高く、数々の賞を受賞するほどです。
水栓の制作にあたりデザイナーがデザインを手掛けているため、おしゃれさに関しては言うことがありません。
無駄のないスッキリとしたデザインですから、どんな住宅の水回りにもマッチします。
またデザイン性だけではなく、品質の良さにも定評があります。
デザイン重視になると肝心の品質が後回しになることはよくある話ですが、グローエの場合は高品質なところも評価が高い理由の一つです。
数々の第三者試験をクリアしているため、長期間安心して利用できる製品になります。
グローエ水栓から水漏れする理由
グローエの特徴を理解したところで、グローエ水栓の水漏れ理由に関して見ていきましょう。
水漏れの根本的な原因は経年劣化であることが多いです。
たとえば使用されている内部パーツに消耗が生じて、水漏れを起こすというパターンがよくあります。
この点に関してメーカーはあまり関係なく、どのメーカーであっても使用が長期間であれば経年劣化が生じます。
ただし消耗しやすい箇所に関しては、水栓の種類により若干異なります。
グローエで取り扱いがある水栓のタイプとしては、主に以下の2つです。
グローエ取扱の水栓タイプ
- シングルレバー混合水栓
- サーモスタット混合水栓
それぞれの特徴に関しては下記の表をご参照下さい。
水栓のタイプ | 特徴 | 主な使用箇所 |
---|---|---|
シングルレバー混合栓 | レバーひとつを操作することで、吐水量や吐水温度を調整できるタイプ | キッチンや洗面台 |
サーモスタット混合栓 | 常に一定温度が供給できるよう、温調バルブが使われているタイプ | 浴室 |
基本国内メーカーと同じです。
シングルレバー混合水栓の場合
シングルレバー混合水栓において、特に水漏れしやすい箇所は以下です。
水漏れしやすい箇所
- レバーの下
- 吐水口
- 台座と本体の設置部
レバー下からの水漏れですと、内部カートリッジに不具合が生じて水漏れしている可能性が高いです。
この場合は内部のカートリッジ交換をおこなえば、水漏れは収まります。
また吐水口からの水漏れというのもよくあるパターンです。
内部カートリッジの異常が考えられますが、内部カートリッジの問題であれば同様に交換をおこないましょう。
他にも、台座と本体の設置部から水漏れする事もあります。
この様な水漏れの場合、設置部から漏れているように見えて、実は胴体部からの水漏れがほとんどです。
原因はカートリッジ不良によるものか、胴体部パッキンの劣化によるものです。
サーモスタット混合水栓の場合
サーモスタット混合水栓における水漏れとして多いのが、内部パーツの異常です。
内部にはさまざまなパーツが使われていることから、どの部品に問題が生じているか見極めるのが難しいかもしれません。
一般的に水漏れを起こす部品は開閉バルブです。
よって吐水口や本体回りから水漏れしているようなら、開閉バルブ交換から試してみると効率的でしょう。
また、単独のシャワーとカランの切替部分から水漏れしている場合は、切替弁の不調が疑われます。
その際には切替弁の交換にて対処しましょう。
壁との設置部からの水漏れですと、給水管に不具合が生じたか、接続部不良が考えられます。
シャワーから水漏れする場合
水漏れパターンとして、シャワーヘッドから水漏れするパターンもあります。
この場合は残留水が残っているだけのこともあります。
残留水の場合、一定の間隔でポタポタと水が出続ける事はあまりなく、ヘッド先端から入った空気とのタイミングで使用していない浴室で突然水がボタボタボタと落ちる様な事が起こります。
これは水漏れではありません。
この症状を水漏れと勘違いしてしまう方が非常に多いので国産メーカーのTOTOなどでは、シャワーヘッドにその旨を記したシールが貼られています。
ですが、シャワーヘッドからずっと水がポタポタと落ち続けてる場合、それは水漏れでしょう。
恐らく原因の開閉バルブの不良です。
また、単独でシャワーとカランの切替弁が付いている時は、切替弁不良によりシャワーホース内の残留水が時間をかけてポタポタと落ち続ける事があります。
この症状は、残留水が無くなれば止まりますが、残留水が出きるまではかなり時間がかかるので水漏れと間違われてしまう場合もあります。
もしこの症状かな?と思ったら、切替弁のハンドルをシャワーからカランへ、またカランからシャワーへと何度も切り替えてみて下さい。
カランにした時にスパウトから水が多めに落ちます。
そうしてるうちに残留水が無くなって切替レバーを戻しても水は出てこなくなります。
しばらく時間をおいても水が出てこなければ水漏れではありません。
また、この程度であれば切替弁を急ぎ交換する必要はありませんが、切替不良が起こり始めていますので、ご心配であれば部品交換等の修理を行うと良いでしょう。
グローエ水栓から水漏れした時の対処法は?
グローエに限らず、水栓から水漏れした場合はなるべく早めに対処することをおすすめします。
少しの水漏れであっても、放置してしまうと状態はどんどん悪化するからです。
早めに対処しておけば簡単な修理で収まることも多いですから、放置することなく水漏れ修理をおこないましょう。
グローエ水栓から水漏れした際に知っておきたい修理情報をまとめます。
まずは止水栓を閉める
メーカーに関係なく共通する事項として、まずは止水栓を閉めましょう。
止水栓を閉め忘れたまま修理をおこなってしまうと、部品を外した途端に水が吹き出します。
プロの業者でも修理前には必ず止水栓を閉めますので、自分で対処する際も必ずおこないましょう。
ちなみに止水栓は水栓ごとに設置されてる場合もあります。
キッチンにも、洗面所にも止水栓が設置されている場合もあります。
よって該当する箇所の止水栓を閉めるようにしましょう。
ちなみに止水栓の箇所は設備によって若干異なります。
メモ
一般的にキッチンや洗面台ですと、シンク下の収納部に設けられていることが多いです。
浴室ですと、止水栓が設置されていない事が多いです。
元栓で対処することも可能
場所によっては、最初から止水栓が付いていないこともあります。
また固着して、止水栓が固くなって回らない事もあります。
そのような時は止水栓を閉めるのではなく、元栓を閉めることによって対処しましょう。
元栓を閉めると家中の水が全く出なくなります。
しかし、止水栓が見当たらないような場合は、元栓を閉めて下さい。
元栓は止水栓と異なり、各家庭に1つしか設けられていないのが一般的です
止水栓は一部の設備を止水するのに対し、元栓は全ての水を止めるための物だからです。
よって元栓を閉めると、全ての蛇口から水が流れなくなります。
賃貸の場合は修理可否を確かめる
一戸建てであれば関係ないのですが、賃貸にお住まいの場合は修理前におこなわなければならない事があります。
それは大家さんや管理会社への確認です。
修理をおこなってよいか、事前に連絡を入れましょう。
賃貸の場合は改装などを制限していることが多く、修理に関しても勝手におこなってはいけない規約となっている可能性が高いです。
それを無視して修理をおこなうと、規約違反に該当する事もあります。
自分で修理をおこなう場合でも、業者へ頼む場合でも、事前に一報を入れるようにしましょう。
また、管理側へ確認をすることで、費用負担しなくても良い場合があります。
賃貸では、経年劣化などが原因で水漏れした際の修理費は基本的に全額管理側が負います。
自身の過失でなければ、このように費用負担が発生しないため、その点も確かめておく必要があるでしょう。
管理側が自ら修理会社を依頼してくれることもありますので、いずれにしろ先に連絡を入れ、指示に従いましょう。
グローエ製品の修理方法
グローエ製品も、簡単な水漏れであれば自分で対処できるかもしれません。
ちょっとした部品の交換作業程度なら業者を呼ばずに、自身で対処できるかもしれません。
ただし激しく水漏れが生じている場合や修理が不慣れな場合ですと、業者の力を借りた方が安心です。
グローエは海外メーカーですから、国内メーカーのものとは少し修理手順などが異なる事もあります。
パーツも独特なものが多いため、修理に手慣れている人でなければ少し戸惑うかもしれません。
費用面では自身で修理してしまった方が圧倒的にお得と考えてしまいがちですが、安易には考えず慎重に対応して下さい。
グローエ製の水栓を修理する手順をご紹介します。
が、基本、グローエ製品をご自分で修理する事がおすすめしません。
サーモスタット混合水栓のパーツ交換
グローエ製品にだけでなく、お風呂場で用いられることの多い水栓が、サーモスタット混合水栓です。
サーモスタット混合水栓の開閉バルブを交換する際の手順は、以下になります。
サーモスタット混合水栓の開閉バルブ交換手順
- 水とお湯両方の止水栓を閉める
- 開閉ハンドルのハンドルを取り外す
- 先端パーツを手で取り外す
- さらに固定パーツも取外す
- ネジで固定されているため、ドライバーを使って緩める
- 開閉バルブを取り外す
- 新しい部品に交換したら、逆手順にて組み直していく
- 水漏れが収まれば完了
キャップなどの先端パーツ類は手でも取り外せますが、固着していると簡単に抜けないことがあります。
シングルレバー混合水栓のパーツ交換
グローエ製品にだけでなく、キッチンや洗面などでよく使われる水栓がシングルレバーです。
シングルレバーでは、カートリッジが交換できるようになっています。
吐水口からの水漏れであれば、カートリッジを交換します。
また、スパウト付根から水漏れしている場合はパッキン劣化が疑われます。
その際はパッキン交換を行って下さい。
ポイントとしてパッキンは取付向きが決まっているため、取り付ける向きを間違えないようにしましょう。
修理時に用意したい工具
水漏れ修理をする際は、一通りの工具を揃えておく必要があります。
準備しておくべき工具は、以下の表の通りです。
工具の名称 | 必要性 |
---|---|
モンキーレンチ | 必須 |
ウォーターポンプフライヤー | あると便利 |
マイナスドライバー、プラスドライバー | 必須 |
モーターレンチ | あると便利 |
ピンセット | あると便利 |
ドライバーであれば日頃からお使いの方も多いでしょうが、ウォーターポンプフライヤーなどは頻繁に使用する工具ではありません。
そのためお持ちでない場合には購入することになりますが、全て揃えるとなるとそれなりの金額がかかります。
予算がないのであれば、ホームセンターなどでおこなっているレンタルサービスを利用するのもおすすめです。
水回り修理に必要な工具一式をセットでレンタルできるところも多く、非常に利便性が高いです。
グローエ製水栓の水漏れを業者に頼む時は?
基本、グローエの製品に関しては自分で修理を行わずメーカーへ連絡して対応してもらうと良いでしょう。
また、軽度な水漏れでも本体交換が必要な場合は、業者を呼んだ方が良いです。
本体交換は業者に依頼して下さい。
グローエ製水栓から水漏れが生じ、業者を呼ぶ場合のポイントについて見ていきましょう。
まずはメーカー保証を確認
修理にあたってはメーカー保証がないか確認しておくことをおすすめします。
保証期間内であれば、通常使用における水漏れなら基本的に無償で対応してもらえます。
一旦はメーカー保証の有無を確かめましょう。
そしてグローエは海外製ですから、町の業者に依頼してもパーツの在庫が揃っていない可能性もあります。
グローエ製の修理に手慣れているとも限らないため、メーカーに修理を頼むのが一番良い方法です。
メーカー修理は保証期間外ですと多少値段は高くなりがちですが、確実に直してもらえるという安心感が魅力です。
業者に依頼した時の修理費用は?
水漏れ修理を町の業者に依頼した場合の費用は、業者によって異なります。
おおよその相場として、簡単な調整作業程度であれば8000円~1万5000円程度です。
ただしグローエは海外製のため、一般的な相場よりも少し金額が高くなる傾向にあります。
本体交換の場合は1万5000円程度が相場ですが、グローエに替える場合は部品代が高くなりがちです。
修理依頼する時間帯も考慮しよう
町の業者に依頼する場合は、時間帯について考える必要があります。
業者の中には、夜間や早朝に依頼すると深夜料金を加算するところがあるからです。
通常の修理代金にプラスして深夜料金を払うことになるため、費用節約を考えているのであれば出来るだけ避けるべきです。
金額としてはおおよそ3000円位です。
基本的には業者の営業時間内に依頼しておけば問題ないため、日中に来てもらった方が無難でしょう。
受付は電話がおすすめ
修理業者に駆けつけてもらう時間帯は平日日中がおすすめですが、受付に関しては基本的にいつでも問題ありません。
最近では24時間対応している業者も多いですから、都合の良い時間帯に受付をおこないましょう。
ただし、受付方法としてはメールよりも電話にした方が無難です。
業者によってはメールをこまめにチェックしておらず、その後の案内が遅くなることも珍しくないからです。
翌日以降に確認し実際に駆けつけてもらえるのはそれ以降というケースも、意外と多くあります。
深刻な水漏れを引き起こしている場合ですと、出来るだけ早く対処してもらいたいものです。
タイムロスを考えると、最初から電話にて相談した方が無難でしょう。
業者選びで気をつけること
前述のように修理費用は業者によって異なるため、どの業者に依頼するかという点が非常に大事です。
料金のことだけではなく、技術力やサービス力に関しても業者によって良し悪しがあります。
そのため業者をよく見比べて慎重に選び、失敗を回避しなければなりません。
とはいえ水道業者を頼む機会はそう多くないため、どのようなポイントに気を付ければよいか分からないものでしょう。
業者選びにおいて気をつけたい点を解説します。
相見積りを取る
業者選びをする際は、相見積りを取る方法が有効です。
複数社の見積りを見比べれば、自ずと相場より高めに金額設定している業者を避けられます。
極端に高値設定の業者を選んでしまう心配がないことから、比較検討材料を揃えましょう。
おおよそ2~3社程度見積りを取れば、だいたいの相場を掴むことができます。
ただし、水道業者の中には見積りだけでも費用を取るところがあります。
また見積り無料と言いながら、断ると出張料を請求しているようなやり口の業者も存在するため要注意です。
安易に見積りを依頼するのではなく、見積り後のキャンセル規定を確かめてから相見積りをおこないましょう。
水道局指定業者を選ぶ
水道業者選びで失敗しないためのポイントとして、水道局指定工事店を選んでおくのがおすすめです。
水道工事をおこなえるのは、自治体の水道局から許可を取った業者のみに限られています。
パッキン交換などの軽作業であれば許可不要ですが、配管工事を伴うような場合は水道局指定工事店しか対処できません。
水道局指定工事店であればきちんと有資格者が在籍しているため、技術力において最低限の水準に達しているのは間違いないです。
よって基本的には水道局指定工事店から選んだ方が、安心ではあります。
ただし水道局指定工事店であれば優れた業者というわけではありません
あくまでも最低限の基準を満たしているということであり、水道局指定工事店であっても良し悪しはさまざまです
まとめ
グローエはドイツの水栓メーカーで、洗練されたデザインが魅力です。
海外製品にはなりますが、グローエの日本法人はLIXILの傘下であることから、パーツの調達や修理の手配がそれほど大変ではありません。
そんなグローエの水栓から水漏れした場合、水栓のタイプによって水漏れ原因が異なります。
激しい水漏れ時や本体交換が必要な際はリスクが高いですから、業者への修理依頼を検討しましょう。
国内メーカーの修理時よりも金額が高くなりやすいため、業者をよく見比べて決めることが大切です。