トイレの修理で起こりがちな業者とのトラブル事例や悪質な業者の特徴
トイレの不具合は突如起こるため、余裕をなくしてしまいがちです。
そんな状況に漬け込んで、ボッタクリをおこなうような業者も存在しますので注意しましょう。
まずは冷静に状況確認をおこない、業者を呼ぶべきか考える必要があります。
簡単な修理なら自分でもできますが、深刻な状況なら業者にお願いした方がよいです。
悪質業者に依頼してしまうとトラブルに発展することから、まともな業者を選ぶことが大切です。
どのようなトラブルが起きやすいのか、悪質業者回避のために気を付けることは何なのか解説していきます。
目次
トイレ修理業者への依頼が必要な状況とは?
トイレで不具合が生じたからといって、必ずしも業者を呼ぶ必要があるとは限りません。
単純なトラブルの場合は自分で直せることもあるため、まずは状況の見極めが大事になります。
業者を呼ばなければ悪質な業者に引っかかることもないですから、自分自身で対処できないか一旦考えてみるとよいでしょう。
とはいえ無理をして状況が悪化することもあるため、自分の手に負えない場合は素直に業者へ依頼すべきです。
トイレに限らずご家庭の水回り設備において、どのような状態なら業者を呼ぶべきなのか、項目ごとに深堀してみましょう。
水漏れ
水漏れの場合、どこから水漏れしているかという点が判断基準の一つになります。
蛇口からの水漏れであれば、自分で修理できる可能性が高いです。
一方配管から水漏れしているような場合は専門的な技術が必要ですから、業者に依頼した方がよいでしょう。
天井や壁などから水漏れしているような時も、配管が原因かもしれないため、自分自身で対処するのは厳しいです。
また、水漏れの激しさも判断基準になります。
蛇口からのチョロチョロとした水漏れの場合は部品の経年劣化が疑われますので、パーツ交換で修理できます。
水栓のパーツ交換程度なら自分でもできるため、業者への依頼は必要ありません。
一方激しく水漏れしているようなときは、本体の劣化や配管の問題かもしれないため、業者を頼りましょう。
つまり
つまりの場合は、どこでつまっているかというのがポイントです。
比較的浅い部分でつまっている場合は、自力で解消できる可能性が高いです。
トイレだと大量のトイレットペーパーやスマホなどの固形物がつまり原因になりやすいため、手の届く部分であれば自分で対処できるかもしれません。
一方手が届かない箇所でつまりが発生している時は、業者への依頼が必要です。
専用の器具を使って取らなくてはいけないため、プロでないと対処が厳しいからです。
また、つまりの原因も判断基準になります。
トイレットペーパーなど水に溶けるものだと時間が経てば自然と溶けることもあるため、少し待ってみるとよいでしょう。
固形物だと水に溶けることはないため、取り出すしか方法がありません。
トイレ以外の箇所におけるつまりの場合、見える部分で詰まっているようなら自分自身で対処できる可能性が高いです。
しかし排水管の奥でつまった時にはプロに依頼した方がよいでしょう。
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水が流れない
トイレの場合、水が流れないというトラブルが発生することもあります。
レバーを回しているにも関わらず、水が出てこないという不具合です。
原因としては主に次のことが考えられます。
- 止水栓が閉まっている
- 内部部品の故障
- レバー本体の故障
水道業者はこのようなトラブルにも対応できます。
止水栓が閉まっているだけであれば開けると水が流れるため、自分で対処可能です。
部品交換やレバー本体の異常は、パーツ交換が必要となります。
修理内容自体は難しくないのですが、どのパーツに異常が生じているか正しく判断するのがやや大変です。
慣れていない人だと戸惑うかもしれませんので、自信がないようなら業者へお願いしましょう。
電気系統の故障はメーカーへ
トイレのウォシュレット部分は電化製品のため、電気系統の故障が起きると作動しません。
またタンクレストイレの場合は、水を流す際に電気を使用していることから、故障すると水を流せなくなります。
このような電気系統のトラブルは水道業者では基本的に対処できません。
よってトイレの取り扱いメーカーへ問い合わせましょう。
保証期間内であれば無料で修理してもらえる可能性もあるため、街の電化製品修理業者などを頼る前に、一旦はメーカーへ連絡することをおすすめします。
業者との間で起こりがちなトラブルと悪質業者の特徴
水回りの修理をおこなってくれる業者は、優良業者だけとは限りません。
近年では悪質な業者も増加しており、トラブルに発展するケースも増えています。
元々トイレ修理は状況に合わせておこなうことから、いま一つ相場が分かりにくいです。
現地の状態を見てからでないと業者としても料金を決めにくい部分もあります。
価格の不透明さがトラブルに繋がりやすいため、悪質業者としては付け入りやすいわけです。
業者との間で起こりやすいトラブルと悪質業者の特徴を解説します。
実際に合ったトラブル事例
まずは実際に業者との間でどのようなトラブルが起こりやすいのか事例を紹介します。
パターンとしては、安い料金を提示しておきながら後からそれらしい名目で追加費用を請求するケースや、不要な工事を必要と偽り実施を迫るケースが多いです。
トイレトラブルは緊急性が高いため、焦りからおかしいと気づけず、業者に言われるがままとなってしまいやすいです。
具体的なトラブル事例を知っておくことで回避できる場合もあるため、見ていきましょう。
チラシに書かれている金額と異なる
よくあるのがチラシやホームページなどには安い金額を記載しておきながら、実際にお願いしたところさまざまな追加費用が発生し、総額が高くなったというトラブルです。
チラシには数千円と書かれているので依頼したところ、その金額は基本料金のみだったというパターンが多いでしょう。
出張費用や作業代、点検代などさまざまな項目が追加されて、チラシの金額と大きくかけ離れてしまうケースです。
格安キャンペーンなどと謳っていることから、消費者としてはその価格で修理が受けられると思ってしまいがちです。
追加費用の発生が必ずしも悪いわけではないですが、生じる可能性がある追加費用についての説明が最初にないのは、悪質な手口になります。また、本来故障もしていないのに不要な追加修理を行うのも悪質な手口の一つです。
チラシやホームページの金額が安い場合、鵜呑みにしないように気を付けましょう。
パーツ交換だけで済むのに本体交換された
パーツ交換だけで対処できるような不具合なのに、本体交換を迫られたというのも、よくあるトラブル事例です。
たとえばトイレの場合、フロートバルブの故障など部品の故障であれば、部品交換だけで水漏れは収まります。
しかし経年劣化が生じているため本体交換しないと意味がないなどと言い張り、お客様に拒否権を与えず強引に修理を実施してしまうような業者もあります。
まともな業者であればお客様が修理を拒否した際は一旦保留にし、応急処置だけを施してくれるはずです。
本当に本体交換した方が良いケースもあるため見極めが難しいのですが、お客様側に選択肢を与えないようなやり方は悪質業者のやり方であり、トラブルに発展しやすいです。
マンション全体の問題になると脅され高額請求された
トイレつまりで修理依頼をしたら、マンション全体の問題になるため高額修理が必要と押し切られた事例もあります。
他の住戸に影響が出るのは避けたいという居住者の心理をうまくついた汚いやり口です。
事態の深刻化を訴えて考える余裕を奪い、知らず知らずのうちに高額請求されるというパターンになります。
配管の引き直しなど修理費用が高額化することもありますが、その場で金銭を要求されるようなことは基本的にありません。
まともな業者であれば考える時間を与えてくれますし、振込などの対応をおこなってくれるはずです。
言われるがままにお金を出してしまうと取返しの付かないことになり、トラブルを生みます。
高額請求されても断ることができれば被害はありません。しかし、悪質業者の営業を断るのはとてもエネルギーを使います。悪質業者は一方的に話を進めて来たり高圧的な態度をとって来たりキャンセル料を請求して来たりします、それに対峙するのはとても大変です。
不快な気分にもなりますし、悪質業者には会わないに越したことはありません。
悪質業者を見極めるポイントは?
悪質業者に引っかからないためには悪質業者を見極めることが大事です。
トイレ修理が必要な状況だと余裕がなくなりがちですが、悪質業者の場合は冷静に考えるとおかしなポイントがたくさんあります。
悪質業者の特徴を知っておけば、毅然とした態度で接することができ、トラブル回避に繋がります。
どんなところが普通の水道業者と異なるのか、悪質業者の特徴について見ていきましょう。
見積りを出してくれない
まずは見積りを出してくれないところです。
現地を確認しても作業をしてみないとわからない、全て分解してみないとわからないなどと見積もりを出す前に作業をしようとするのは悪質業者です。そして作業をしながら、ここもダメだ、これもダメだと言ってどんどん作業項目を増やしていきます。そして、最終的に高額な請求をしてきます。
例えば、トイレの紙つまりで見てもらった場合、便器を脱着してみないとわからない、脱着したら排水管でつまっているので高圧洗浄が必要、高圧をしていると排水管が壊れていることがわかったので排水管を交換しないと直らない、排水マスも壊れているので交換しないとつまりが直らない…というようにどんどん大きな作業、高額な作業にして行きます。
何かと理由を付けて作業をしようとしてたら要注意です。
真っ当な業者であれば、現地を確認したら原因と必要な作業内容を伝え、見積書を作成して一つ一つの作業項目と料金を説明します。納得してもらい、承認のサインをいただいてから作業を開始することになります。
悪徳業者かどうかは、見積書を出してくれるかどうかが一つの判断材料となります。
補足として電話での見積りについてですが、電話で見積りを聞いた時に安い金額を言ってくれたから真っ当な業者、金額を言ってくれなかったから悪質業者と決めつけるのは危険です。
水道業者の多くが出張見積り無料としています。これは何故かと言うと水のトラブルは現地を確認して見ないと見積りを出せないケースが多いからです。それは家の環境、使用年数、使っている水回り機器のメーカーや種類、故障状況などによって最善の修理内容が異なるからです。現地の状況によっては想定していた修理だけでは直らなかったり実際の原因が違っていたりと、現地を確認しないとわからないことがよくあります。なので、電話での見積りは正確に言えば出せないのです。
ここでポイントになるのが概算見積りです。概算見積りは大まかな見積りということです。これは参考になりそうですが、悪質業者に利用されることもあります。
例えば、電話で概算見積り3,000円と聞いたから呼んだのに80,000円かかると言われた、電話で聞いていたのと話が違うと伝えても「電話はあくまでも概算の見積りでお客様のケースはそれに当てはまらない厄介な症状だからこの料金なんです」と言われたというケースです。
この「あくまでも概算の見積り」という言い回しがよく利用されてしまうのです。それを良いことに電話での見積りは安く言ってお客を釣る悪質業者もいます。
なので、あまり電話での見積りは信じ過ぎないようにしましょう。参考にしたい気持ちはわかりますが、電話の見積もりがいくら安くても「概算見積りなので」「お客様の家は普通の症状より酷いので」などといくらでも言い訳されてしまいます。
来てもらって現地を見て、見積りを出してもらう以外に自分の家の修理料金を知る術はありません。電話でさらっと安い金額を言ってくるのは悪質業者の可能性がありますので注意しましょう。
きちんとした見積りや説明なしにいきなり修理をおこなうのは、明らかに悪質業者の手口になります。
見積りをおこない丁寧な説明があるかという点は、よく確認しましょう。
態度が高圧的
業者の態度も判断材料の一つです。
悪質業者の場合は有無を言わせず契約に持ち込むため、やたらと高圧的な態度で接してくることが多いです。
特に要注意なのは、こちらの話を聞こうともしない態度です。
普通の業者であれば実現可能かどうかは別として、お客様の要望には耳を傾けます。
要望を無視して自分の意見を押し通してくるのは明らかにおかしいため、業者の態度をよく見ておく必要があるでしょう。
また身だしなみに清潔感がなかったり、言葉遣いが悪かったりするのもまともな業者ならあり得ない話です。
マナーがない業者の場合は信頼性にも欠けるため、依頼しない方が無難でしょう。
サイトの作りが簡素
サイトの作りも悪質業者を見極める一つの要素になります。
全てとは言い切れませんが、サイトの作りがやたらと簡素な業者は気を付けましょう。
きちんと法人名や所在地の記載がない業者ですと、何かしら訳アリの可能性があります。
何をしているのか伝わってこないようなホームページの場合は、SNSや口コミサイトでさらに情報収集をおこなった方が良いです。
ただしホームページを豪華にするだけなら誰でもできるため、それだけで判断しないようにしましょう。
いろんな要素を踏まえて、総合的に判断するべきです。
トイレの詰まりを業者に依頼する相場は?見積もりはどの段階で取るべき?
悪質業者を避けるためには?
悪質業者を選んでしまうと非常に厄介です。
ボッタクリ被害に合いますし、肝心のトイレ修理もきちんとおこなってもらえるとは限りません。
あらゆる方面において損失を被ることになるため、業者選びの段階で悪質業者を避けるのが望ましいです。
水道業者を適当に決めたりせず、少し注意するだけで悪質業者につかまる可能性は大幅に減らせます。
悪質業者の回避方法を見ていきましょう。
水道修理の相場を把握する
まずは水道修理におけるおおよその相場を自分でも知っておくことが大事です。
水道修理は状況に応じておこなうことになるため、現地確認するまではハッキリとした金額を付けにくいものになります。
とはいえ、一つ一つの修理内容に関しては、ある程度相場があります。
下記の表をご確認下さい。
トイレの修理内容 | おおよその費用相場 |
---|---|
簡単なつまり除去 | 8000円~1万円程度 |
機具を用いたつまり除去 | 1万円~1万5000円程度 |
簡単な水漏れ修理 | 5000円~1万円程度 |
水漏れ時の部品交換修理 | 1万円~1万5000円程度 |
トイレ本体の交換 | 2万円~3万円程度(+トイレ本体代) |
トイレ修理におけるおおよその費用相場はこのようになっています。
たとえば軽度の水漏れ修理を1000円で承るキャンペーン中という告知があれば、相場を大きく下回りすぎていておかしいということに気が付くはずです。
水道局指定工事店に依頼する
業者選びをする際は、水道局指定工事店か確かめておくことが大事です。
水道工事は、きちんと自治体の認定を受けた業者しかおこなってはいけないことが水道法により定められています。
よって水道局指定工事店となるのは、水道業者として働くうえで最低限のラインとなります。
まともな業者であれば認定を受けるのは当然のことですから、きちんと許可を得た業者なのか確かめておきましょう。
万一許可されていない違法業者に修理してもらった場合は、ペナルティとして水道を止められる可能性もあります。
とはいえ、水道局指定工事店ならどこでも安心というわけではありません。
前述のように最低限の水準ですから、水道局指定工事店であっても技術力やサービス品質はさまざまです。
よって水道局指定工事店だからどこでも良いというわけではなく、他のポイントも踏まえて見極める必要があります。
修理実績を確認する
悪質業者を回避するためには、修理実績を確認しておくと安心です。
まともな業者は、ホームページなどにしっかりと修理実績を記載しています。
年間でどのくらい修理をおこなっていて、どんな修理が得意なのかという点をよく確かめましょう。
修理実績が多いというのはそれだけ作業依頼をした方が多いということなので安心感があります。
逆に具体的な修理実績を記載していない業者は避けた方が良いでしょう。「〇万件のご依頼」などと謳っているのに具体的な作業に関する内容は、依頼者の感想が数件あるだけという感じの業者です。
他には、会社の沿革なども分かればさらに安心です。
会社概要を見ることは、重要な判断基準になるでしょう。
相見積りを取る
悪質業者に引っかからないためには、相見積もりを取るのがおすすめです。
複数の業者に見積りを出してもらい比較すれば、相場が掴みやすくなります。
明らかに金額がズレている業者を避けることができるため、有効な手段の一つでしょう。
とはいえ、相見積りをおこなうのはメリットだけでなくデメリットもあります。
下記の表をご参照ください。
項目 | 一社だけの見積り | 相見積り |
---|---|---|
メリット | ・手間がかからない ・早く改善する | ・相場観を養うことができ悪質業者回避に繋がる ・料金だけでなく作業員の対応も比較できる |
デメリット | ・適正価格が掴みにくいためボッタクリ被害に合いやすい | ・相見積もりで稼ぐ業者に引っかかるリスクがある ・複数業者に見積りを出してもらうということはそれなりに時間が取られる |
注意しなければならないのは、見積りで稼ごうとする業者もある点です。
見積りをお願いするだけでも費用が発生する可能性もありますので、事前に確かめるようにしましょう。
まとめ
悪質業者は広告などでお得な価格を提示しておきながら、いざ修理をお願いするとさまざまな追加費用を請求してきます。
また、部品交換で対処できるにも関わらずトイレ本体の交換を促すなど、客側の知識不足に付け込んできます。
見積りを最初に出してくれない業者や態度が高圧的な業者は悪質業者の可能性が高いですから、止めた方がよいでしょう。
悪質業者に依頼してしまうと余計なトラブルを生み出すことになり、トイレ修理という当初の目的も果たせません。
回避するためには、きちんとホームページを確認したり水道局指定工事店か調べたりすることが大切です。
トイレ不具合という余裕がない状況で業者の見極めまでおこなうのは大変かもしれませんが、少しの手間が悪質業者回避に繋がります。
また、生活をしていればいつか水のトラブルに遭遇する可能性が高いです。その時の備え、時間がある時に良さそうな水道業者を2、3社ピップアップしておくのも良いでしょう。