洗面所の排水溝のつまりは洗剤で直せる?外し方や解消法をまとめました
家中の排水溝の中でも洗面所の排水溝はつまりやすいです。
排水溝のつまりの元になるものを流すことが多いからです。
例えば皮脂や水垢が挙げられます。
皮脂や水垢に雑菌がつくとどんどん菌が繁殖してぬめりのある汚れになります。
そのぬめりのある汚れに石鹸カスやホコリ、髪の毛がくっついて排水溝がつまるのです。
洗面所は手や掃除用具を洗ったり髪の毛の手入れをしたりすることが多い場所です。
そのためつまりが起きやすいのですが、一般的にはつまりが起きやすい分掃除をしやすい構造になっています。
一般的に家に常備してあるものや専用の洗剤でつまりを解消できるケースがほとんどですが、もし洗剤などで解消できない場合でも排水溝の一部を外して洗浄することが可能です。
今回紹介する排水溝のつまりの解消法や排水トラップの外し方を参考にして、自分で洗面所の排水溝のつまりを解消しましょう。
ただしつまっている箇所やつまりの状態によっては自分で解消するのが困難なこともあります。
そのため自分で解消できるつまりと解消できないつまりを見極めることも大切です。
目次
排水溝でつまりやすい箇所
排水溝にはつまりやすい箇所が数カ所あります。
つまりやすい箇所がわかればどの部分がつまっているかある程度目星をつけてから掃除できるため、つまりが起こりやすい箇所をここで確認しましょう。
基本的につまりが起きている場所を調べる際は、排水溝の上のほうから確認します。
一般的にはゴミ受けや排水トラップなどの自分で簡単に確認できる部分につまりが起きていることが多いため、それほど手間をかけなくてもつまりを解消できる可能性が高いです。
まずはゴミ受けを確認しよう
洗面所の排水溝がつまったら、まずは洗面台のゴミ受けを確認しましょう。
ゴミ受けとは髪の毛やホコリをキャッチするためのパーツです。
ヘアキャッチャーとも呼ばれ、排水栓部に組み込まれています。
取りつけられていることが多いのは以下の3種類のゴミ受けです。
ゴミ受けの種類 | 特徴 |
---|---|
網目状の取り外せるゴミ受け | 掃除をするのが簡単 |
網目状の取り外しができないゴミ受け | ゴミ受けを取り外せないため隅々まで掃除をするのが難しい |
ポップアップ式のゴミ受け | ゴミ受けを外すのに手間がかかる、ゴミ受けの下の部分に汚れがつきやすい |
網目状のゴミ受けの場合は、髪の毛やホコリが溜まっているのがすぐにわかります。
しかしポップアップ式の場合は部品を外さないと汚れの状態がわかりません。
ゴミ受けの下のプラスチックの部分に汚れや髪の毛がベッタリくっついていることも多いため、ゴミ受けを外して確認してみましょう。
最も多いのは排水トラップのつまり
排水トラップとは下水からの悪臭や害虫を防ぐための排水溝になくてはならないパーツです。
洗面所で使用される主な排水トラップは以下の3種類です。
- S字トラップ
- P字トラップ
- U字トラップ
上記の排水トラップは洗面台の下の扉を開ければ確認できます。
排水パイプの一部がアルファベットのSやPやUの文字のようにぐねぐねと曲がっているため、すぐに排水トラップの場所がわかるでしょう。
複雑な形をしていることから排水トラップには髪の毛やゴミが溜まりやすく、排水溝がつまっている場合は排水トラップに髪の毛やホコリの塊が溜まっていることがほとんどです。
そのためゴミ受けを掃除してもつまりが解消されない場合は排水トラップのつまりを疑いましょう。
排水管や排水桝がつまっている可能性もある
排水トラップをきれいにしたのにもかかわらずつまりが解消されない場合は、排水管や排水桝がつまっている可能性があります。
排水管は洗面所から出た排水を下水道に流す役割をしています。
大人の男性のこぶしほどの幅があるため、排水管が簡単につまることはありません。
しかし長年使用していたり異物を流したりすると排水管がつまることもあります。
排水桝は排水管から流れてきた排水を下水に流す際に、ゴミや髪の毛が下水に流れていかないようにゴミと水を分けるための設備です。
通常は髪の毛やゴミなどは排水桝の下に沈むようになっていますが、定期的に掃除をしていない場合は排水桝がゴミでいっぱいになります。
そのため排水溝の流れが悪くなるのです。
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つまりを解消するための基本的な解消法
洗面所の排水溝のつまりが起きたら、以下の順番で排水溝をチェックしてつまりの原因をはっきりさせるのが理想的です。
- ゴミ受けを確認する
- 排水トラップを確認する
- 排水桝を確認する
ただし排水トラップや排水桝にはぬめりのある汚れや髪の毛などがついています。
そのため排水トラップを外したり排水桝を開けたりせずに、つまりを解消したいと思っている人もいるでしょう。
軽度のつまりならば専用の洗剤やその他のアイテムを使ってつまりを解消することも可能です。
排水トラップや排水桝を確認する前に洗剤などを使って排水溝を掃除して、つまりが解消されるか確かめましょう。
排水管は地面の下に埋まっているため、自分で確認するのは困難です。
洗面台のゴミ受けをきれいにする
取り外せるゴミ受けの場合、ゴミ受けの掃除をするのは簡単です。
ゴミ受けを取り外して髪の毛やゴミを取り除き、歯ブラシなどでぬめりのある汚れを落としましょう。
取り外せない網目状のゴミ受けの場合は、使い古した歯ブラシを使って見える範囲の髪の毛や汚れを取り除きましょう。
ポップアップ式のゴミ受けの掃除をするのは少し手間がかかりますが、以下の手順を参考にすれば自分でも掃除をすることが可能です。
①洗面台の下の排水パイプの近くにある縦の棒を取り外します。クリップをつまんで縦の棒を上に引っ張ればすぐに抜けます。
②今度はナットを緩めて横の棒を抜きましょう。
③洗面台の表面に出ているゴミ受けを引き抜きます。
④洗面台に隠れていたゴミ受けの下のプラスチックの部分を念入りに磨きましょう。歯ブラシを使うと汚れが落ちやすいです。
⑤ゴミ受けを外した順番と逆の順番でパーツを取りつけます。
外すときは比較的簡単に外せますが、取りつけるときは難しく感じるかもしれません。
パーツを外す前のパーツの向きや位置をよく覚えておくことがスムーズに作業するためのコツです。
クエン酸と重曹を使う
水の流れが悪くなっているもののまだ水が流れるようならば、クエン酸と重曹を使って排水溝をきれいにしましょう。
作業手順は次の通りです。
①重曹を排水パイプに振りかけます。少しの間放置しましょう。
②クエン酸を振りかけます。重曹とクエン酸の割合は2対1が理想的です。
③少量の水を流します。
④5分ほど放置したらしばらくお湯を流しましょう。
クエン酸を入れると泡が出ます。
その泡で汚れを浮き上がらせ、お湯を流すことで浮いた汚れを洗い流す仕組みです。
クエン酸がない場合はお酢と重曹を使って排水溝の汚れを取り除きましょう。
液体や錠剤の洗剤を使う
液体や錠剤の洗剤を使うのも効果的です。
ぬめりや少量の髪の毛、ゴミなどが原因で排水溝がつまっている場合は、液体や錠剤の洗剤を使ってつまりを解消できる可能性があります。
以下の手順で作業しましょう。
①ゴミ受けを外します。
②専用の洗剤を流し入れます。
③30分ほど放置しましょう。
④しばらく水を流して洗剤と汚れを洗い流します。
専用の洗剤を放置したままにすると汚れが固まる可能性があるため、30分ほど放置したら必ず水で洗い流すようにしましょう。
洗剤の成分を確認することが大切
専用の洗剤を選ぶ際は配合成分をよく確認することが重要です。
以下で専用の洗剤に主に含まれる成分と成分の特徴を確認しましょう。
主に含まれる成分 | 特徴 |
---|---|
水酸化ナトリウム | 皮脂や石鹸カスを落とすのに効果的 |
次亜塩素酸ナトリウム | 髪の毛を溶かすのに効果的 |
排水溝のつまりを予防するのならば水酸化ナトリウムが多く含まれた洗剤を選んだほうが良いです。
しかしすでに排水溝のつまりが起きている場合は大量の髪の毛が溜まっていることが疑われるため、次亜塩素酸ナトリウムが多く含まれている洗剤を選びましょう。
真空式のパイプクリーナーを使う
洗面所に水が溜まって流れていかない場合は真空式のパイプクリーナーを使いましょう。
ラバーカップを使うのも良いですが真空式のパイプクリーナーは吸引力が強いため、頑固な汚れでも水圧で洗い流せる可能性があります。
作業手順は以下の通りです。
①ゴミ受けを外します。
②排水パイプの上にパイプクリーナーの先の部分を置いて蓋をします。空気が入らないように密着させましょう。
③レバーを勢いよく引っ張ります。
④今度はレバーをゆっくり押します。
⑤レバーを引いたり押したりする作業をつまりが解消されるまで繰り返しましょう。
真空式のパイプクリーナーには洗面所用やトイレ用があります。
排水パイプに密着させる部分の形が異なるため、必ず洗面所用を選びましょう。
ワイヤー式のパイプクリーナーを使う
つまりの原因がわからない場合や先に紹介した方法を試してもつまりが解消されない場合は、ワイヤー式のパイプクリーナーを使用しましょう。
少し手間がかかりますが、つまりの原因を見つけたり頑固な汚れを落としたりするのに効果的です。
以下のように作業しましょう。
①洗面台の周りに新聞紙などの汚れてもいいものを敷きます。
②ゴミ受けを外します。
③ワイヤー式のパイプクリーナーを排水パイプに入れましょう。
④パイプクリーナーの動きが悪くなったらパイプクリーナーを回転させます。
⑤パイプクリーナーを数回回転させたらパイプクリーナーを引き抜きます。
⑥雑巾でパイプクリーナーの先端についた汚れを拭き取りましょう。
⑦水を流してつまりが解消されたか確認します。
洗面台の排水トラップは複雑な形になっていることがほとんどです。
そのため複雑な形の排水トラップにも使えるワイヤー式のパイプクリーナーを選ぶ必要があります。
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排水トラップを外して排水溝のつまりを解消する
専用の洗剤や真空式のパイプクリーナー、ワイヤー式のパイプクリーナーなどを試してもつまりが解消されない場合は、排水トラップを外してつまりの原因を確認しなければなりません。
また洗面台に外れないタイプのゴミ受けがついている場合はワイヤー式のパイプクリーナーを入れることができないため、排水トラップを外す必要があります。
とは言え洗面所の排水パイプには掃除口がついているケースが多いです。
掃除口がついている場合は掃除口のキャップを外せばつまりの原因を取り除けることもあります。
掃除口のキャップの下にバケツを置き、キャップを開けたら歯ブラシなどを使って排水トラップの中の汚れをかき出しましょう。
排水トラップの外し方と掃除方法
掃除口のキャップがついていなかったり掃除口からだけでは汚れをかき出せなかったりする場合は排水トラップを外す必要があります。
以下のようにして排水トラップを外しましょう。
①排水トラップの下のナットを緩めます。
②排水トラップの上のナットを緩めます。
③排水トラップを外します。上の排水パイプから髪の毛やゴミの塊が出ている場合は手で取りましょう。
④下の排水ホースを抜きます。排水ホースについている防臭キャップも取り外しましょう。
⑤お風呂掃除用の洗剤などの皮脂や石鹸カスを落とすのに効果的な洗剤とワイヤー式のパイプクリーナーを使い、排水トラップと排水ホースの中を磨きます。
⑥排水トラップと排水ホースを外したときと逆の順番で取りつけましょう。
排水トラップと排水ホースを磨いてもつまりが解消されない場合は排水管や排水桝でつまりが起きていることが考えられます。
排水桝は自分でも確認できるため家の外にある排水桝を確認しましょう。
自分でゴミを取り除いてつまりを解消できるケースもありますが、重度の汚れがある場合は業者に依頼する必要があります。
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まとめ
洗面所の排水溝がつまっても自分で解消できる可能性が高いことがわかったのではないでしょうか。
排水溝がつまったらつまりの原因を明確にするために、洗面台の上部のパーツから順番に確認しましょう。
ゴミ受けの汚れを取ってもつまりが解消されない場合は排水トラップや排水管、排水桝のいずれかでつまりが起きています。
専用の洗剤やパイプクリーナーなどを使ってもつまりが解消されない場合は、排水トラップを外して髪の毛やゴミが溜まっていないか確認しましょう。
排水トラップは簡単に外せます。
そのため排水トラップを外して内部の汚れをきれいに洗い流しましょう。
掃除口がついている場合は掃除口のキャップを外せば髪の毛やゴミの塊を取り出すことが可能です。
それでもつまりが解消されない場合は排水桝の汚れを取り除きましょう。
ただし汚れがひどい場合や排水桝の汚れを取ってもつまりが解消されない場合は、それ以上自分で作業しようとせずに業者に依頼したほうが良いです。