キッチンの水漏れが起こるのはココ!水道や蛇口の直し方や修理方法
キッチンは生活する上で使用頻度が高く、長く使っていると水道設備から水漏れが起きやすい場所の一つと言えるでしょう。
蛇口を使っていないのにポタポタと水が流れる音が聞こえる時や、シンク下から異臭を感じる時には水漏れや設備に不具合が発生しているかもしれません。
水漏れを放っておくと床下に水が染みこみ、カビが発生したり腐食する原因になってしまいます。
もし水漏れがあった際、原因箇所を早めに発見するために、キッチンのどこで水漏れが起こりやすいのか確認しておきましょう。
また初めてでも試せるキッチンの水道設備や蛇口の修理方法も説明いたしますので一度チェックしてみてください。
目次
キッチンの水漏れが起こりやすい場所はどこ?
キッチンの水漏れが起こりやすい場所は7つあります。
- 蛇口
- 排水トラップ
- 排水ホース
- 給水管
- 給湯管
- 排水ホースと排水管の接合部
- シンク下の床
蛇口以外はシンク下の収納部が主になります。
シンク下の中には鍋や調味料がしまってあったり、普段はあまりしっかり見ることや掃除することが少ない場所でしょう。
そのため少量の水漏れが発生していても気がつかないことがあります。
時々、シンクの中で水漏れが発生していないかチェックすることをオススメします。
水漏れが起こりやすい7つの場所と原因について詳しく説明していきます。
蛇口
説明不要だと思いますが蛇口は水栓やカランと呼ばれることもあり、水道水や給湯管を通ってきたお湯を出す役割を果たしています。
キッチンで主に使われる蛇口のタイプは以下の通りです。
蛇口のタイプ | 特徴 | 水漏れが起こる箇所 |
---|---|---|
台付き蛇口 | シンク台に取り付けられている蛇口 | ・吐水口 ・レバーやハンドル下部 ・スパウトの根本辺り |
壁付き蛇口 | キッチンの壁に取り付けられている蛇口 | ・吐水口 ・レバーやハンドル下部辺り ・スパウトの根本辺り ・蛇口と壁の接合部 |
また上記の蛇口タイプには、シングルレバーとツーハンドルのものが使われてる事が多いでしょう。修理方法については後述しますが、シングルレバータイプはレバー下や接続部から漏れていている場合でもカートリッジという部品が原因となってる事が多かったりします。ツーハンドルタイプは、水漏れ原因にもよりますがパッキン交換で直るケースが多いでしょう。
上記で取りあげたシングルレバータイプはハンドシャワーになる物もありまして、長年使っているとシャワーホース部分が劣化してシンク下に水が漏れる事もありますので注意が必要です。
排水トラップ
排水トラップは、シンクの排水口部分に設置されています。
この排水トラップには、シンクから流れる排水のゴミを受ける役割や、下水管から上がってくる臭いや害虫などを防ぐ役割があります。
シンクと排水トラップの接合部にはゴムパッキンが付いており、パッキンが経年劣化すると水漏れが起こったりします。
ゴムパッキンは古くなると、伸縮性が無くなって破損したり隙間ができて排水が漏れてしまうので注意しましょう。
また排水トラップを取り付けている部分のナットが緩んでいて水漏れ起きることもあります。
排水ホース
排水ホースは、シンクの排水トラップから排水管を繋げるパーツです。
良く使われてるのが蛇腹ホースと言われるホースで、掃除の際に多少当たってしまっても簡単に破損することはありませんが、長く使っていると劣化して物がぶつかったりしたはずみで破損してしまう事があります。また鋭利なものが当たると穴が空いてしまう事があるので注意が必要です。
包丁などの調理器具の出し入れの際に、排水ホースを当たってしまわないように気をつけてください。
給水管
給水管は上水を蛇口へ供給する役目を果たします。
長年にわたり使用していると給水管の素材によっては錆びて破損し、水漏れが起こることがあります。
最近の給水管はサビのトラブルが起きない樹脂製が使われています。
給湯管
給湯管は、給湯器からお湯を蛇口まで運ぶ役割があります。
近年は錆び防止のために樹脂製の給湯管が使われているものの、古い住宅では金属製の給湯管がまだ使われています。
金属製の場合は、サビや腐食が原因で水漏れが発生することがあります。
目に見える部分から水漏れしていればすぐに気がつきますが、床下や壁中部分などで水漏れが起きているとすぐに気づかないことがあるので注意してください。
水漏れに気づくのが遅れるとカビが発生したり箇所によっては腐食したりします。また集合住宅の上階に住んでるなら下の階へ水漏れしてしまいます。
築年数の古い建物に住んでいてメンテナンスをずっとしてない場合は、配管の状態や水漏れチェックを業者へ依頼すると安心です。
排水ホースと排水管の接合部
排水ホースとシンク下の排水管には接合部がありますが、接合箇所が外れてずれていると水漏れが起こります。
リフォームでシンクを交換した後、排水ホースがきちんと排水管に収まっていないことが原因で水漏れが起きるケースもあります。
また接合部には防臭キャップが使われてる事が多く、防臭キャップの劣化や外れが原因で下水臭が発生することもあるので一緒にチェックしてみてください。※設備によっては防臭キャップが使われてない直結タイプの場合もあります。
シンク下の床
シンク下の床で水漏れが起きることがあります。
良くあるケースとしては排水管の中が詰まって、流れなかった排水が排水管と排水ホースの隙間から漏れ出してシンク下の床に流れてくる事があります。
また完全に排水が流れない状態までいかなくても、詰まりの状況や排水量によっては水漏れが起きることもあります。
詰まる前に、排水ホースや排水パイプの中の汚れと付着物を溶かす洗浄剤を使って掃除をしてください。
シンクの下や流し台下から水漏れしやすい箇所や対処方法を一挙紹介
蛇口水漏れの直し方を紹介
キッチンで良く使用されている蛇口本体の種類はこの2つでしょう。
★シングルレバー混合水栓
★2ハンドル混合水栓
新築住宅やリフォームをした住宅に取り付けられる蛇口のほとんどがシングルレバー混合水栓ですね。
レバーが一つだけあり、上下左右に動かすことで湯水と吐水量の調整ができます。
2ハンドル混合水栓は、昔からある蛇口で築年数の古い住宅で使用されているのを見かけます。水とお湯に個別のハンドルが取り付けてあり、両方を回しながら水温を調整していく仕組みです。ただ現在は温度設定のできる給湯器が主流となってるのでお湯側をひねるだけで設定した温度のお湯が出せます。
二つのタイプの蛇口本体から水漏れした際の修理方法を紹介します。
シングルレバー混合水栓の水漏れ修理方法
シングルレバー混合水栓を使っている時に、本体下部から水漏れするのであればカートリッジもしくはパッキンが劣化していることが原因と考えられます。
パッキンの交換手順は以下の通りです。
- 止水栓を閉める
- レバーを外す
- カートリッジカバーやカートリッジを外す
- スパウトを外す
- パッキンを交換する
- 逆の手順で外した部品を取付けていく
- 止水栓を開いて動作確認
まず作業のために止水栓を閉めてください。
通常、シンクの下に蛇口に繋がる止水栓があります(ない場合は元栓を閉めましょう)
続いてシングルレバー混合水栓のレバーを外していきます。
レバーの上部にあるネジをドライバー等で外しますが、外したネジは無くさないようにしてください。
次にレバー下のカートリッジカバーは、樹脂製であれば手回しで外します。もし金属製のカバーで工具用の切り込みがあるようなら、モーターレンチを使って緩めましょう。時計と反対方向へ回すと緩められます。
カートリッジ部分はマイナスドライバーで2つの切れ目に差込み、少しずつ交互に持上げ、ウォータープライヤーで上にゆっくり引き上げていくと取り外せます。
そしてスパウトを取外すと台座だけがむき出しになっている状態になり、交換するXパッキンが見えてきます。
二つのパッキンが取り付けられているので両方とも交換してください。
またシングルレバー混合水栓を閉めているのに水漏れする際は、中のカートリッジに問題があると考えられます。
先述したパッキン交換の手順1~3の要領でカートリッジの交換を行ってください。
カートリッジ交換する際はカートリッジの下にある筒状のパッキンとバネの交換を忘れずに!(パッキンはカートリッジにくっついて一緒に外れる事もあります)
※上記はパッキン、カートリッジ交換の流れの一例となります。蛇口の種類によっては違う手順の場合があり、ご自身で修理をする際は取扱説明書を確認して無理のないように作業に取り組んでください。
inax製(LIXIL)シングルレバー混合水栓の水漏れハンドルの外し方や修理方法
2ハンドル混合水栓の水漏れ修理方法
2ハンドル混合水栓の水漏れ修理方法を見ていきます。
もしハンドルを開ける時に、ハンドルの付け根から水漏れしているのであれば、内部の三角パッキンの劣化が原因となってる事が多いです。
下記の手順を参考にしながら三角パッキンの交換作業をしましょう。
- 止水栓を閉める
- ハンドル上部のキャップを外す
- ドライバーでネジを緩めてハンドルを外す
- スピンドルの固定ナットを外す
- 三角パッキンを外して新しいのに取り換える(固定ナット側にパッキンが付いてる事があります)
- 逆の手順で外した部品を取付けていく
- 動作確認
ハンドル上部のキャップはマイナスドライバー等で簡単に外せます。
水栓のハンドルを固定しているネジは、プラスドライバーで外してください。
次に出てくる固定ナットは硬く締まっていますから、モンキーレンチやウォータープライヤーなどで緩めて手回しで外します。
ハンドルを閉めているのに水漏れする場合は、ケレップ(コマパッキン)とスピンドルに不具合があると考えられるので新しいパーツへ交換しましょう。
※水道局の方でも水が止まらない場合はコマの交換を試すように推奨しております。
交換方法を下記からご覧ください。
- 止水栓を閉める
- ハンドル上部のキャップを外す
- ドライバーでネジを緩めてハンドルを外す
- スピンドルの固定ナットを外す
- ケレップ(コマパッキン)とスピンドルを外し新しいのに取り換える
- 逆の手順で外した部品を取付けていく
- 動作確認
手順は三角パッキンの交換手順とほとんど一緒ですので、蛇口が古い場合はまとめて交換すると良いでしょう。
ケレップを取り出す時はピンセットを使うと作業が簡単です。また固定ナットを取付ける際に工具で締めすぎるとハンドルの開閉がスムーズにできなくなってしまうので注意が必要です。
これらの作業を行っても水漏れが改善されない場合は、本体交換をするか水道業者へ相談してください。
初めてでもできる水道の水漏れを修理する方法とは?
キッチンの蛇口以外の水漏れを修理する方法も解説していきます。
初めての方でも理解できるように分かりやすく説明していくので参考にしてください。
排水トラップ周りの水漏れを修理する方法
排水トラップ周りの水漏れは、パッキンが原因のことも多いです。
ゴムパッキンはホームセンターやネットショッピングで購入することができます。
交換方法は以下の通りです。
- 排水トラップの接合部を緩める
- 排水トラップを取り外す
- トラップ内部のゴムパッキンを外し、新しい部品へ交換する
- 排水トラップを再び取り付ける
トラップパイプのパッキンを交換する場合は向きを注意しましょう。
ゴムパッキンを交換する時に次の道具があると便利です。
- ゴム手袋やバケツ
- ペットシートや新聞紙など
上記の道具があると手やキッチン回りを汚さずに作業がしやすいでしょう。
排水ホースの水漏れを修理する方法
排水ホースは柔軟性があって少し接触したぐらいでは破損しませんが、経年劣化で脆くなり何かがぶつかった衝撃で穴が空いたり破損することがあります。
使用して10年ほど経っているなら一度点検して、水漏れが起きる前に交換をオススメします。
排水ホースの交換方法を見てみましょう。
- シンク下にある排水プレートを取り外す
- 防臭キャップを外す
- 排水ホースを引き抜く(差込んでるだけなので持上げれば外れます)
- 排水トラップと排水ホース接合部のナットを緩める
- 古い排水ホースを外す
- 新しい排水ホースを上部から設置していく
排水ホースの取り外し作業はホース下部から始め、新しいホースを設置する際はホース上部から作業を行ってください。
ホースの水漏れ箇所が小さな時には防水テープを使って応急処置ができますが、再び水漏れする可能性が高いので早めに新しいホースへ交換しましょう。
排水ホースと排水管の接合部から水漏れしている場合の直し方
排水ホースと排水管の接合部は簡単にずれてしまうので水漏れが起きやすい箇所です。
シンク下を掃除している時に排水ホースにぶつかって、排水管から排水ホースが外れ水漏れすることがあります。
水漏れがシンク下で起きているので気づきにくい場所なので気をつけましょう。
排水ホースと排水管がずれている時の直し方は以下の通りです。
- 排水プレートを取り外す
- 防臭キャップを外す
- 排水ホースを排水管へしっかり差込む
排水ホースは柔らかい素材ですが、修理の際に無理な力を加えて破損させてしまわないよう注意してください。
シンク下を見て排水ホースがずれていない時には、排水管の詰まりが水漏れの原因かもしれません。
シンク下の床から水漏れしている時の修理方法
シンク下の床から水漏れしている時は、排水管が詰まっていることが考えられます。
結論から言うと、自分で修理するのは難しいので水道業者へ依頼してください。
排水管の詰まりを完全に解消するには、高圧洗浄機器や排水管用のワイヤーが必要です。
水道業者でないと適切に対応できないので、無理に自分で直そうとしない方がよいでしょう。
すでに説明したとおり、排水管が詰まりにくくならないように普段から掃除することが大切です。
排水管の掃除方法を表にまとめたのでご覧ください。
使用するもの | 掃除の仕方 | チェックポイント |
---|---|---|
お湯 | 1.大量のお湯を流す | 月に一度行う 水温は45度前後 |
重曹とお酢 | 1.重曹を振りかける 2.お酢を流す 3.40分放置 4.お湯を流す | お湯の水温は45度前後 酢の臭いがきついので換気に気をつける |
液体パイプクリーナー | 1.パイプクリーナーを流す 2.しばらく置いておく 3.薬剤が流れ切るまで水を流す | パイプクリーナーの注意事項を良く読んで使用する 排水管が詰まってる状況では使用しない |
以上のメンテナンス方法を普段からしておくことで、キッチンの水漏れ予防ができます。
給水管と給湯管からの水漏れ修理方法
給水管と給湯管から水漏れが起きている場合、自分で修理するのは難しいです。
給水管や給湯管は壁中や床下に配管してある事も多く、修理しようとしてパイプを余計に破損させ水漏れが酷くなってしまうリスクがあるからです。
給水管や給湯管から水漏れが発生している時にはすぐに水道業者を呼んでください。
業者が来るまでの応急処置として、キッチンの止水栓を閉めたり元栓を閉める事で一時的に水漏れを止める事ができます。
以上のようにキッチンの水漏れが起こりやすい場所は、シンク周りとなりますね。
シンクの上では蛇口からの水漏れが原因の事が多いです。
蛇口の吐水口から水が漏れるケースや、蛇口内部のパーツが劣化して胴体部から水漏れするケースがあるので覚えておきましょう。
バルブカートリッジやパッキンを交換すれば水漏れが解消する場合が多いです。
シンク下では、排水トラップや排水ホース周りで水漏れが起こりやすくなっています。
排水トラップを設置しているナットが緩んでいることや、内部のゴムパッキンが破損していることが原因で水漏れが起きたりします。
床下の排水管と排水ホースがきちんとはまってなかったり排水管内で詰まりが起こって、水漏れへと繋がることもあります。
キッチンの水漏れで蛇口や排水周りの問題箇所を修理する時に、簡単な作業であれば自分でやってみましょう。
難しいと感じる人や不安な人は水道業者へ依頼してください。
台所から水が漏れる状況9つと業者が来るまでに自分でできる対処法
まとめ
以上のようにキッチンからの水漏れと言ってもその原因によって修理内容はだいぶ変わってきます。自分で修理してみようと思う方は水が漏れてくる原因箇所を特定して必要な道具や部品を揃えて、修理工程を確認して行なってくださいね。ただ蛇口も古い物であれば固着して上手に部品が外せない事や、シンク下のスペースが狭くて思うように修理ができない事も多々あります。また調べてみても一向に漏水箇所が分からない場合や原因は分かったけど自分で修理する自信がない場合は是非とも水道業者にお任せください!