排水口のつまりの除去を水道業者に依頼してかかる料金の相場はいくら?
排水口つまりを除去する際は、詰まりの原因によって対処法が変わります。
またつまりの状態も影響し、軽度なつまりですと薬剤などの軽作業で対処できますが、重度な場合にはトーラーや高圧洗浄が必要です。
つまり除去する際の費用は業者次第ですが、軽作業なら1万円以内で収まることが多いです。
一方機材の使用を余儀なくされるようなら数万円は見積もらないといけません。
しかも状況次第では追加費用の発生もあるため、内訳をしっかりと把握する必要があります。
排水口のつまり除去を業者に依頼した際の基礎知識を解説します。
目次
排水口がつまる原因と業者に依頼した場合の料金
排水口つまりは早めの対処が大事です。
つまった状態のまま放置しておくと、余計つまりが酷くなり、逆流を起こすなど深刻度が増す可能性があります。
水が流れなくなると普段の生活にも影響ができるため、流れが悪いのに気が付いたらつまり除去を実施しましょう。
軽いつまりであれば自分でも対処できますが、状態が悪いと業者を呼ぶことになります。
つまりを引き起こす原因と、水道業者に依頼した際の料金相場を解説します。
箇所により原因は異なる
家庭内におけるさまざまな場所に排水口があります。
基本的に排水口のつまりは汚れやゴミなどが原因となり起こるのですが、場所によって汚れの性質が異なります。
たとえばキッチンでは油汚れが多いですが、お風呂場では髪ゴミがメインです。
このように箇所により汚れの特性が異なるため、対処する際は汚れに合ったアプローチをおこなわなければなりません。
また、汚れの状態も変わりますので、つまり除去の難易度も変わってきます。
つまり除去をおこなううえで、小さくて柔らかいつまりの方が単純に対処しやすいです。
硬く大きくなるとその分対処が難しくなるため、肥大していく前に手を打っておくことが大事でしょう。
では具体的に家庭内の排水口にどのようなゴミが溜まりやすいのか、深堀してみましょう。
キッチン
キッチンでつまりの原因になりやすいのは、油汚れです。
私たちが普段食しているものには、油が含まれているものが多いです。
調理した際にフライパンや鍋に付着する油汚れが、そのまま流れ落ち、溶けることなく排水口にこびりついていきます。
きちんと油を除去しているつもりでも、全てを取り切るのは不可能です。
たとえばスープの残り汁などにも脂は含まれていますので、知らず知らずのうちに案外油を流しています。
また、油以外に食器洗い用洗剤のカスなどもつまりの原因になります。
このような石鹸類も完全には溶けきれないため、長年蓄積されると大きな塊になりやすいです。
もう一つキッチンのつまりを引き起こしやすいものとして、食材のカスがあげられます。
受け皿である程度キャッチすることはできますが、細かなカスなどは排水口に落としてしまうことがあります。
トイレ
トイレのつまり原因として圧倒的に多いのが、大量のトイレットペーパーです。
元々トイレットペーパーは水に溶ける性質ですが、一度に流す量が多い場合は溶けきれずにつまりを引き起こします。
同じようにトイレのお掃除シートなど流せるタイプのものでも、一度に流しすぎてしまうと溶けきれずに溜まります。
また、トイレの場合は固形物によるつまりも多いです。
たとえば生理用品やおむつなどをうっかりと落としてしまうケースで、やはり流しきることができず排水管が塞がってしまいます。
他にもスマホを落とすケースなどもありますが、いずにれしろトイレの場合油汚れからくるつまりというよりも、固形物が原因となるケースがほとんどでしょう。
風呂場と洗面所
お風呂場や洗面所ですと、圧倒的に髪の毛によるつまりが多いです。
いくつもの毛髪が複雑に絡まりあって、排水管内に付着し水の流れを悪くします。
また、お風呂場ですとシャンプーやボディーソープ類、洗面所ならヘアワックスや化粧品もつまり原因の一因です。
これらの製品には油分が含まれていますので、水に溶けきれず少しづつ蓄積されていきます。
油分のカスが髪ゴミとくっつくことでヘドロのような粘着性のある塊を形成し、排水管を塞いでしまいます。
また、お風呂場や洗面所も案外固形物を落としやすいです。
たとえば以下のものがあげられます。
- 詰め替え用シャンプーの切れ端
- アクセサリー
- ヘアピンやヘアゴム
- カミソリの刃
- 絆創膏
このような固形物が先ほどのヘドロとくっつくと、次第に塊が肥大していく要因となります。
自然災害や根つまりによるケースも
ここまで生活由来のつまりについて見てきましたが、排水口がつまる原因はこれだけではありません。
自然災害がつまりを引き起こすケースもあります。
大地震などが起こり地盤沈下すると、排水管の傾斜が変わりやすいです。
通常なら排水管はなだらかに下るよう敷かれており、下水と合流するのですが、傾斜が変わると水が下水までたどり着けません。
結果として排水管がつまってしまったり、場合によっては逆流が発生します。
また、木の根が原因となりつまりが発生することもあります。
木の根は水がある方へと生育する習性があるため、排水管同士のつなぎ目などわずかな隙間から侵入してきます。
その結果排水管や排水枡を塞ぎ、つまりを引き起こすのです。
つまり除去料金は業者によりけり
つまり除去にかかる費用は、頼んだ業者によりけりです。
業者は状況によって対処するため、修理内容はある意味オーダーメイドなわけです。
よってケースバイケースというのは大前提ですが、一般的にはどの業者も基本料金を設定していますので、おおよその相場は把握できます。
一般的に水トラブルの修理費用は高額になりがちですから、失敗しないためにも費用面に関してよく見ておきましょう。
トーラーや高圧洗浄をおこなう場合は高額に
水道業者につまり除去を依頼した場合、軽作業で済む場合ですと比較的リーズナブルです。
作業内容によりけりですが、単純なつまりであれば1万円以内で収まることもあります。
一方でトーラーや高圧洗浄など、機材を用いての修理となると費用は大幅にアップします。
目安としては、以下の表をご参照ください。
作業内容 | 料金相場(作業料金、部品代、出張費用などを含めた総額) |
---|---|
軽作業によるつまり除去 | 5000円~8000円程度 |
排水ホースの交換 | 5000円~1万円程度 |
トーラー作業 | 1万円~2万円程度 |
高圧洗浄 | 1.5万円~3万円程度 |
木の根つまりの除去 | 1万円~3万円程度 |
おおよその費用としてはこのくらいになりますが、出張料などは自宅までの距離次第では加算となることもあります。
また、作業代の他に基本料金を設けている業者もあるため、一概に料金を比較するのは難しいということを覚えておきましょう。
排水管奥のつまりは追加料金が発生する可能性も
高圧洗浄やトーラー作業は、長さで料金が決まっています。
そのため排水管の距離が長くなればその分、追加料金が発生するケースがほとんどです。
たとえば最初の3メートルは基本料金、その後1メートル増すごとに追加費用が発生といった形です。
よってつまりの原因が排水管奥にある場合は料金が増す可能性が高いです。
またマンションや2階の排水管でつまりが発生した場合も、費用は増えることになるでしょう。
マンションでおこなう一斉洗浄との違い
マンションですと全戸を対象にして、排水管の高圧洗浄を一斉におこなう場合があります。
一斉洗浄であれば比較的リーズナブルですので、どうして個人でおこなうつまり除去の高圧洗浄がこれほど高額なのか疑問に思うかもしれません。
定期的におこなう高圧洗浄は、つまりの予防を目的としています。
実際につまりが生じているわけではないため、使用する高圧洗浄機のグレードを落とすことができます。
一方で頑固なつまりが既に生じている場合、高性能な機材を用いなければいけません。
このように使用する機材の違いが、料金に大きく影響します。
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業者に依頼する際の注意点と費用節約の方法
業者につまり除去を依頼する場合は、注意点があります。
つまりが生じると焦ってしまい、急いで業者に連絡してしまいがちです。
しかし連絡する前の段階で確認しておきたいこともあるため、安易に頼んでしまわないように気を付けましょう。
また、水道業者に依頼した際の費用は、業者次第で大きく異なります。
工夫次第で費用を節約することもできるため、費用節約の方法についても見ていきましょう。
賃貸は依頼前の確認が必須
賃貸の場合は、つまりが発生したとしても自分で業者の手配をおこなわない方が無難です。
まずは大家さんか管理会社へ連絡を入れましょう。
また、自分自身で修理を検討している場合も、事前に問い合わせた方が安心です。
と言いますのも、賃貸ですと提携していたり贔屓にしている修理会社が存在することがあります。
自分で手配するよりも、付き合いのある業者を呼んでもらった方がスムーズに事が進みます。
規約によって勝手に修理を施してはいけないことになっている可能性もあるため、いずれにしろ確認した方がよいでしょう。
基本料金以外の部分も確認を
業者のホームページには金額が載せられていますが、大きく目立つように基本料金だけを記載し、隅の方に小さくその他の費用を書いてあるケースは多いです。
パッと見ですと安価に感じるため安心して依頼したところ、実は出張料金や作業代などさまざまな費用が発生し、トータルコストが高くなるのはよくある話でしょう。
最初に目に入る料金だけを信じてしまいがちですが、基本料金以外にかかる金額もきちんと確かめておく必要があります。
たとえば業者によっては深夜や早朝に依頼すると、深夜料金を加算するところも存在します。
どのような追加費用が発生するかというのは業者次第ですから、費用の名目をしっかりと確認してから依頼しましょう。
相見積もりを取ってから判断しよう
このように水道業者に依頼した際の料金は業者によってマチマチのため、相場観を掴むことが大事です。
状況によって修理料金が変わるため分かりにくいのですが、本当に妥当な価格を提示しているのか判断する必要があります。
そのために有効なのが相見積もりです。
複数業者の見積もりを見比べればおおよその相場が掴めるため、極端に相場からズレた金額を設定している業者を選んでしまう心配がありません。
見積りの比較検討は、業者選びを失敗しないためのポイントになります。
ただし、見積もりだけでも料金を取る業者もあるので要注意です。
また見積もり無料と言いながらも断るとキャンセル料が発生する場合もあります。
よって完全無料で見積もり依頼できるのかという点を確かめてから、見積もりを取るようにしましょう。
自分でつまり除去をおこなえば費用節約に
費用節約のためには相見積もりを取って良心的な価格の業者に依頼することも大事ですが、そもそも本当に業者へ依頼する必要があるのか検討することも重要です。
つまりの程度にもよりますが、軽度のつまりであれば自分でも対処できる可能性は十分にあります。
よっていきなり業者に依頼するのではなく、一度は自分でつまり除去を実施してみるのも一つの手でしょう。
業者に依頼してしまうと、作業代金の他に出張費や人件費が発生するため、費用負担が大きいです。
自分でつまりを除去できれば、機材代だけで済むため大幅な節約になるのは間違いありません。
業者に依頼した場合と自分で対処した場合における、料金の違いは以下になります。
業者によるつまり除去(軽作業の場合)の費用相場 | 5000円~8000円程度 |
業者によるつまりつまり除去(機材を使用した場合)の費用相場 | 1万円~3万円程度 |
自分で行うつまり除去(パイプクリーナーを使った場合)の費用相場 | 数百円程度 |
自分で行うつまり除去(ラバーカップを使った場合)の費用相場 | 1000円~2000円程度 |
自分で行うつまり除去(ワイヤーブラシを使った場合)の費用相場 | 2000円~3000円程度 |
自分でできるつまり除去方法は色々とあるため、それぞれの特徴を深堀してみましょう。
パイプクリーナーを使う方法
排水口つまりを除去する簡単な方法として、パイプクリーナーの利用があります。
以下の手順で進めていきましょう。
- 受け皿や排水トラップなどのパーツを外す
- 直接排水口に指定された量を流し込んでいく
- 30分程度そのまま放置する
- 時間が来たら水でよく流す
- 部品を元に戻す
流し込む量や放置時間は製品によって異なるため、実施する前に説明をよく読んでおきましょう。
パイプクリーナーは髪ゴミのつまりに強いため、洗面台やお風呂場での使用におすすめです。
ラバーカップを使う方法
固形物を落としてしまった場合はラバーカップを使う方法が有効です。
トイレやお風呂場の排水口で用いることができますが、排水口の大きさに合うものを選ぶようにしましょう。
手順は以下になります。
- つまり除去する箇所の受け皿や排水トラップを外しておく
- ラバーカップを排水口に対し垂直になるよう立てる
- そのままカップを押し付けて圧着させる
- しっかりと押したら今度は一気に引き抜く
- 出てきた固形物を取り除く
- 部品を戻して完了
ポイントとしては、あらかじめ排水口に少し水を張っておくことです。
水圧も加わるため、より強力に吸引することができます。
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ワイヤーブラシを使う方法
つまりが強力な場合は、ワイヤーブラシを試してみる方法もあります。
ワイヤーブラシはホームセンターやネットで2000円~3000円程度で購入できるため、意外と安価です。
先端についたブラシで汚れを削り落とせる機材のため、その他のお手入れでつまり解消できない時に役立ちます。
やり方としては、以下のとおりです。
- 使用箇所の周りに新聞紙などを敷き詰め、養生しておく
- ワイヤーブラシをゆっくりと排水口に押し込んでいく
- 汚れにぶつかったらグリップを回し、ワイヤーを回転させて削り落とす
- 数回ほど削って汚れが落ちたら、ワイヤーを引き抜く
- 先端に付着した汚れを落とす
- 水を流して汚れ落としができていることを確認する
ただし頑固なつまりや排水枡のつまりは業者へ依頼を
費用節約のためにはなるべく自分でつまり除去したいですが、汚れが頑固なものであったり、排水枡付近のつまりは素直に業者へ依頼した方がよいです。
先ほど紹介したワイヤーブラシも、家庭用のものと業務用のものではグレードが異なります。
業務用のものはトーラーと呼びますが、ワイヤーの長さやパワーが全く違うため、対応できる幅が広いです。
このように業者は特殊な機材を持っていますし、経験則もあるため、確実につまりを解消してもらえます。
自分でつまり除去を実施しても状況が改善しないようなら、信頼できる業者へ依頼するのが望ましいでしょう。
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まとめ
普段何気なく生活しているだけでも、排水口のつまりを引き起こす要因は多々あります。
たとえばキッチンでは洗剤の油汚れや食材の油カス、お風呂場や洗面台では髪の毛やシャンプーのカスが原因となりやすいです。
気を付けていたとしても完全に防ぎきることはできないため、ある程度年月が経過するとつまりが発生するのは珍しいことではありません。
つまりが出来た場合、業者に依頼すると費用が高額です。
排水口の浅い箇所のつまりや小さいつまりであれば自分で解消できることもあるため、まずは自分で掃除をおこなうのがおすすめです。
それでも直らない場合には業者の力を借りることになりますが、料金は業者によって違います。
相見積もりを取り、納得できる料金設定をしている業者に頼ることが、失敗しないための方法でしょう。