流し台やキッチンシンク下の水漏れ問題!すぐできる対処法を一挙公開
築年数が何十年と経過している建物では台所の流し台下から突如として水漏れが起こることがあります。シンク下で水漏れが起こると収納内に留まらず、キッチンの床まで水浸しになることも少なくありません。また流し台下の収納内の棚や床が水浸しになって、しばらく気付かないまま経過してしまうとキッチンが腐食したり、カビが生えたりします。最悪の場合は階下漏水などの二次被害が発生する可能性もあります。
そのため定期的にシンク下を見て、もし水漏れがあった場合はすぐに対処することが重要となります。
流し台下から水漏れをしている場合は、最初にどこから水漏れが起きているのかを調べる必要があります
水漏れが起きてる場合に正確な原因箇所が分からないと修理のしようもありませんね。原因が分かったらご自身で対処できる範囲か水道業者に頼むべきかを考えてみましょう。
原因によりますが、流し台下からの水漏れは自分で対処できるケースが多いです。
ナットの締め直しやパッキン交換などの作業ならば、今まで自分で修理をしたことがない人でも思ってるより簡単に修理できるかもしれませんね。
目次
流し台下の水漏れが起こりやすい箇所
流し台下のどの部分から水漏れが起きているのかを確認しなければなりませんが、だいたいのお宅で収納に物をたくさん入れててどこを見て良いかわかりませんよね。ここでは実際に水漏れが起きた際にチェックするべきポイントを説明していきます。
シンクの下の収納内の物を一度取り出して見ると、流し台下には蛇口に繋がる給水管や給湯管、排水トラップや排水ホースなどの様々な水まわりの部品が見当たりますね。この辺はお使いのキッチンによっては見当たらないものもあるかと思います。
まずは水漏れを一度雑巾やタオルなどで拭き取って、水道を使ってなくても漏れてきてるか使ってる時にだけ漏れてきてるのかを確かめてみましょう。
水道を使ってる時しか漏れしない場合は、蛇口から水を流しながら、流し台下の排水トラップや排水ホース、排水管などを注意深く観察しましょう。
排水トラップが原因の水漏れの場合
排水トラップとは下水から上がってくる悪臭や害虫の侵入を防ぐ水まわりの設備です。
配管の一部に水を溜めることで悪臭や害虫の侵入を防いでいます。
台所の排水トラップと聞くと、お椀のような形の排水トラップを思い浮かべる人が多いかもしれません。
確かに台所の排水溝のトラップはお椀型が一般的ですが、以下のような形の排水トラップもあります。
- 椀型
- S字
- P字
- U字
いずれの排水トラップも部品の接続部分から水漏れをすることが多いです。
ご自宅の排水トラップの形状を確認して、排水トラップの接続部分から水漏れをしていないか確認しましょう。
排水ホースも劣化すると破損したりする
排水ホースは排水トラップと排水管をつないでいます。以下の表を参考に排水ホースの種類を確認しましょう。
排水ホースの種類 | 特徴 |
---|---|
ネジ式 | 一般的な排水ホース、取り付けが簡単 |
差し込み式 | 先端がメガホンのような形になっている |
Y字型 | 二層式のシンクで使用される |
一般的なご家庭で最も多く使用されているのはネジ式でしょう。
いずれの排水ホースもビニールでできている為、取り付けてある程度年数が経過すると劣化して何かのはずみで衝撃が加わり破損する可能性はあります。
また破損による水漏れもそうですが、ネジ式であればナットの緩みがないか、差込み式であればバンドが緩んでないかなども一緒に確認すると良いですね。
使ってなくても漏れる場合は給水管周りを疑おう
流し台下からの水漏れは排水ホースまわりからと考えやすいですが、給水管から水漏れをすることもあります。もしどっちがどっちだか分からない場合でも給水管と排水ホースには以下のような見た目の違いがありますのでご安心ください。
シンク下にある管 | 見た目の特徴 |
---|---|
排水ホース | ビニール素材、蛇腹状のホースが多い |
給水管 | 真っ直ぐな形をしていて金属製。 水用の給水管とお湯用の給湯管の2本あって、止水栓がついてる事が多い。 |
給水管や給湯管は壁中や床下から立ち上がって蛇口に接続されてる事が多いです。排水ホースと同様に止水栓や蛇口への接続部などの部分から水漏れが起こりやすいのでよく確認しましょう。
ただし、キッチン裏手に配管されていてシンク下の収納内の背板を開口しないと見えない場合もあります。
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排水トラップから水漏れをする原因とは?
排水トラップは水漏れが起こりやすいということを説明しましたが、排水トラップ本体が劣化して水漏れを起こすケースは多くはありません。
排水トラップから水漏れをする場合、以下の原因かどうか確認してみましょう。
- 排水トラップを固定しているナットの緩み
- シンクと排水トラップの間に挟まっているパッキンの劣化
排水トラップの上部から水漏れをしているようなら、まずはナットの緩みを疑いましょう。
通常、排水トラップのナットは手で締めたり緩めたりすることができますので、ナットを手で回してしっかり締めましょう。またシンクと排水トラップの間にあるパッキンは、長年使用していると劣化して水漏れを起こす事があります。
ナットを締め直しても水漏れが改善されない場合はパッキンの劣化を疑いましょう。
上記の方法を実践してみてもキッチンの排水トラップからの水漏れが収まらない場合は、水道業者に相談しましょう。古いとシンク自体が錆びたりして穴が空いてたりする場合があります。
排水ホースから水漏れをする原因
排水ホースから水漏れをする場合は次のような原因が考えられます。
排水ホースの水漏れの箇所 | 水漏れの原因 |
---|---|
排水ホース上部 | ナットの緩み、パッキンの劣化、ホースの詰まり |
排水ホース下部 | 排水管の詰まり、ホースのズレ |
排水ホース | ホースの破損 |
排水ホースの上部で水漏れがある場合は、排水トラップと排水ホースをつなぐナットが緩んだりパッキンが劣化したりしている可能性があります。そのためまずはナットを締め直してみましょう。それでも改善されないようであればパッキンを交換してみましょう。
また排水ホースが油汚れや野菜クズなどで詰まっている場合も接続部分からの水漏れが起こることもあります。もし台所の排水溝の流れが悪い場合は排水ホース内が汚れてつまりかかってる可能性も考えましょう。排水ホース自体から水漏れをしている場合はホースの一部が破れている可能性があります。
もし破損個所が分かるようならひとまず防水テープで穴を塞ぎ、早めに新しい排水ホースと交換しましょう。
給水管や給湯管の水漏れ原因
給水管、給湯管から水漏れをする場合は次のような原因が主に考えられます。
- ナットの緩み
- パッキンの劣化
- シールテープの劣化
水栓と給水管の接続部分にはナットやパッキン、シールテープが使用されています。
そのためナットの緩みの他に、パッキンやシールテープの劣化によって水漏れをしていることが疑われます。まずはナットを締め直して水漏れが収まるか確認しましょう。
それでも水漏れが解消されないようならばパッキンやシールテープを交換するのが望ましいです。
もし給水管が破損している場合は、自分で修理をするのは少々難しいです。
そのため給水管そのものから水漏れがある場合は水道業者に修理を依頼しましょう。
簡単な排水トラップの水漏れ対処法
排水トラップの上部から水漏れをする場合、皆さんに試してもらいたい対処方法は次の通りです。
水漏れの原因 | 対処方法 | 必要なもの |
---|---|---|
ナットの緩み | ナットを締め直す | 特になし |
パッキンの劣化 | パッキンを交換する | 新しいパッキン |
一般的に排水栓のナットは手で締め直せるため、ナットを締め直す際に必要な工具はありません。
シンクと排水トラップの接続部分のナットの締め直し方
シンクと排水トラップをつないでいるナットを締め直す際は、以下の手順で作業しましょう。
①シンク下収納部の物をすべて外に出しましょう。
②ナットの緩みを触って確認します。ナットが手で簡単に動くようならばナットの緩みが原因で水漏れをしている可能性が高いです。
③ナットを時計回りに回してきつく締めましょう。
ただし、排水トラップがあまりにも古い場合は無理に締め直したりすると破損してしまう可能性があるので気をつけて下さい。
キッチンシンクと排水トラップ間のパッキン交換方法
シンクと排水トラップの間にあるパッキンを交換する際の手順は次の通りです。
①シンクと排水トラップの接続部分にあるナットを反時計回りに回して緩めます。
②排水トラップを下から上に持ち上げます。
③排水トラップの上についている古いパッキンを取り外しましょう。
④新しいパッキンを取り付けます。
⑤排水トラップをシンクに押し込みます。
⑥ナットをきつく締めましょう。
最後に蛇口から水を出して水漏れが起きないか確認することが大切です。
排水トラップを持ちあげる際は、排水ホースの長さに余裕があるか確認しましょう。排水ホースにあそびがない場合は、外しておかないと持上げた時に引っ張られて排水管との接続部の所が外れてしまう可能性があります。排水ホースを外す場合は水が垂れる事があるのでタオルなどを敷いておくと良いですね。排水トラップのナットが固着してる場合は専用工具を使って緩めるか、マイナスドライバーと金槌などの工具を使用しないとなかなか回らない場合もあります。
排水ホースまわりから水漏れをする場合の対処方法
排水ホースから水漏れをする場合は以下の方法で対処しましょう。
水漏れの原因 | 対処方法 | 必要な道具 |
---|---|---|
ナットの緩み | ナットを締め直す | 特になし |
パッキンの劣化 | パッキンを交換する | 新しいパッキン |
排水ホースの詰まり | 排水ホースをお掃除する | パイプ洗浄剤、ラバーカップ |
排水ホースの破損 | 排水ホースを交換する | 新しい排水ホース |
排水ホースの下部から水漏れがある場合は排水管との接続してる部分のホースが抜けていることも考えられるため、ホースがしっかり差し込まれているか確認してから上記の対処方法を実践しましょう。
ナットの締め直し方やパッキンの交換方法は、排水トラップのナットの締め方やパッキンの交換方法と似ていますね。パッキンを交換する場合は対応するパッキンを良く確認してから購入しましょう。また自分で修理を行なう際はゴム手袋やタオルなどの用意をしておくと良いでしょう。
排水ホース内が詰まってる状態でホースを外す際は、溜まってる水が垂れるので注意しましょう。
パイプ洗浄剤とラバーカップで排水ホースの詰まりを解消!
排水ホースの中の汚れが原因でホースが詰まり掛かってる場合は、パイプ洗浄剤を使ってホースの中をきれいにしましょう。
シンクの上からゴミ受けと排水トラップのワン部分を取り出し、むき出しになった排水ホースにパイプ洗浄剤を入れます。使用する洗浄剤にもよりますがだいたい30分~1時間ほど放置した後に水で洗い流せば作業は終了です。
それでも詰まりが解消されない場合はラバーカップを使いましょう。
作業手順や気をつけたいポイントは次の通りです。
①シンクの排水溝をラバーカップで覆います。隙間ができないようにラバーカップを密着させましょう。この時にゴム部分が浸るくらいの水を溜めましょう。
②ラバーカップをゆっくり押して素早く引いたりします。
③水が引いたら、蛇口を開いて水を流し詰まりが解消されているか確認しましょう。
ラバーカップを使った作業は軽度な油汚れなどが詰まっているときにも効果的です。ラバーカップを何度かやってもつまりが解消されないようで排水管や排水枡などが原因のつまりの可能性もあります。
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排水ホースを交換する時は作業手順を気をつけよう
排水ホースを交換する際は以下の手順で作業しましょう。
①排水管の接続部にある防臭キャップを外します。
②排水管に差し込んでる排水ホースを引き抜きます。
③排水トラップとホースの接続してるナットを緩め、ホースを外しましょう。
④新しい排水ホースに防臭キャップをつけます。
⑤排水ホースの上部をトラップに取り付け、次いで排水管に下部を差込みます。
⑥防臭キャップを取り付けて蓋(化粧板)をしましょう。
水を流して水漏れをしないことが確認できたら作業は終了です。
排水ホースを交換する際に防臭キャップが古い場合は一緒に交換しましょう。もし排水ホースを交換した後からシンク下の収納辺りから下水のような臭いが上がってくるようになった場合に取付け不良もしくは防臭キャップがダメになってる場合があります。
給水管から水漏れの対処は慎重に!
給水管から水漏れがある場合は以下のような対処をしてみましょう。
水漏れの原因 | 対処方法 | 必要な道具 |
---|---|---|
ナットの緩み | ナットを締め直す | モンキーレンチ |
パッキンの劣化 | パッキンを交換する | モンキーレンチ、新しいパッキン、 |
シールテープの劣化 | シールテープを交換する | モンキーレンチ、新しいシールテープ |
ナットを締め直す際はモンキーレンチを使ってナットを締めましょう。
いずれの作業をする際も元栓や止水栓を締めてから作業することが重要です。元栓や止水栓を閉めないで給水管のナット部分を緩めると水が吹き出しますので絶対に忘れないようにしましょう。
給水管のパッキンとシールテープを交換は工具が必要
給水管のパッキンとシールテープを交換する際の作業手順は以下の通りです。
①止水栓か元栓を閉める。
②モンキーレンチを使ってナットを緩めます。はじめに給水管の下部のナットを緩め、次に上部のナットを緩めましょう。
③パイプを外します。
④古いパッキンを取り出し新しいパッキンを取付けます。交換するのはパイプの上下にある2つのパッキンです。
⑤パイプを取り付け下部のナットを締めます。この時に古いシールテープを剥がして新しいシールテープ巻きます。
⑥上部も同様にシールテープの処理をしてナットを締めて元栓か止水栓を開きます。
モンキーレンチなどの工具でナットを緩めたり締める際は、工具を持ってない方の手で接続する配管や止水栓を押えて給水管が一緒に回らないようにしましょう。
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まとめ
台所の流し台下からの水漏れをしている場合は、収納内の物を取り出したり引出し外して水漏れが起こりそうな箇所をよく確認することが大切です。さらにそれぞれのどの部分から水漏れを起こしているのか、水漏れの正確な箇所を突き止める必要があります。
流し台下はお家ごとに設備が異なる為、必ずしも同じようなパターンで漏れるとは限りません。まずは常に漏れてるのか使った時だけ漏れるのかを確認しましょう。また漏れてる量が少量であればご自分で原因箇所を突き止めて修理する事ができるかもしれませんが、シンク下やキッチンの床まで大量の水が漏れてくる場合は悠長にしてると被害が広がってしまうので元栓や止水栓を閉めてすぐに水道業者にご相談ください。